偏愛 (1/1)
「ねぇ、蜜柑さん。そろそろ俺のこと好きになりました?」

綺麗な顔で意地悪く問い掛ける。その瞳は彼女の理性の糸が溶ける瞬間を待っている。

「や、やだ、待…って、これ…っ、また…っ」

頭上に拘束された両手首。下半身に固定されたローターが敏感な箇所で震え始める。最新のアプリで自動制御されたソレは心拍のパターンを学習し、身体が好む振動を繰り返す。

何度も快感の波で追い詰めながらも、ソレは寸前の所で振動を止め、決して絶頂を許さなかった。そしてそんな彼女の様子を男は静かに微笑みながら眺めていた。

-

ほんの数時間前まで、私達はバーで飲んでいた。たいして強くもないのに今日の私は潰れるまで飲みたい気分で、呆れた顔をしながらも職場の後輩の有馬がそれに付き合ってくれた。

原因は別れたばかりの元カレ。2年ほど付き合ってきたその男は、私の知らぬところで他の女性と身体の関係を持っていた。

浮気に全く気付かなかったことも、浮気するような男に2年もの時間を費やしていたことにも腹が立って仕方がなかった。

だけどなぜ、私は今、有馬の部屋で、こんな事態になっているのだろう。

-

「ねぇ…っ、い、意味が、わからないんだけど…」

「蜜柑さん、彼氏と別れたんですよね?」

「わ、別れたけど…」

「じゃあ、フリーの蜜柑さんをどう口説いても俺の勝手ですよね」

口説…っ!?

いやいやいや!
ローター責めされてるって、状況おかしいよね…?

「これ、何かわかります?」

有馬が見せた小さな小瓶。中には透明の液体が入っていた。

「強い媚薬です。女性版のバイアグラみたいな」

は…!?
なんてモノまで持ってるの、この子…!

「ま、待って、有馬…っ!い、一旦落ち着こう…?」

「落ち着いてますよ、俺は」

瓶の蓋を開けながら、有馬がベッドの上に上がってくる。必死に口を閉じて抵抗したけど、有馬の力には敵わなかった。

「ごく…ん…っ!」

「ちゃんと飲めましたね。俺、蜜柑さんがフリーになるの、ずっと待ってたんですよ」

-

「あぁ…っ、んん…ッ、ふぁ…っ!」

「蜜柑さんのココ、トロットロになってきてますよ?」

媚薬のせいなのか身体が熱く、意思とは無関係に下半身からは愛液が溢れていた。有馬の指が、クチュ…クチュ…と音を立てながら触れ、入り口を探る。

「やだ…っ、ゆび挿れちゃ、だめ…っ!」

「駄目なら抵抗しないと、俺の指、大事なトコに挿入っちゃいますよ。ほら、力入れて」

「んん…っ、あぁ…ッ」

「ふふ。ヌルヌルすぎて意味なかったですね。あっさり奥まで挿入っちゃいました」

「だ、だめ…っ、ひぁああ…ッ!?」

タイミング良く動き出すローターに喘声を上げる。すると有馬はナカに埋めた指を私のお腹側に押し付けた。

「あぁあ…ッ!ま、待って、ダメ…ッ!」

「ローターと俺の指で蜜柑さんのいいトコをサンドイッチですね。ほら、ナカからも撫でてあげます」

「やだ…ッ!ひぁあ…っ、あん…ッ!そ、外とナカ、両方するの、だめ…だから…ッ!」

「とか言って、腰浮いてますよ」

「あぁああ…ッ!?待…っ、ダメ…ッ、これ、イっちゃう…っ!、ふぁ…っ!?」

頭が真っ白になりかけた瞬間、ローターと有馬の指の動きがぴたっと止まる。昇りかけた身体が物足りなさとともにゆっくりと落ちてくるのを、有馬は微笑んで眺めていた。

「落ち着きましたか?」

「…っ!?」

怒りと恥ずかしさで顔をプイッとそらす。先程から何度も寸止めされて、こんな辱めを受けるなら、無理矢理抱かれた方がマシだ。

「同意して抱かないと意味ないんで」

「ど、同意なんてするわけ…っ!てか、なんで私なの…!有馬なら、他にいくらでも女の子いるでしょ…!?」

「恋しちゃったら理屈とかないでしょう」

「…っ!?」

サラッと放たれた言葉にドキッとする。
本当に私を好きだったということ…?

「あ…っ、待って、また…っ!」

ローターが次の振動を開始する。有馬がナカの指でお腹側の内壁を押しながら、外に出ている親指でローターをグリグリと押し付けた。

「だ、だめだめ…ッ!ひぁああ…ッ!ま、待って、コレ…ッ!つ、強すぎて、すぐ…ッ!」

「イキたいですよね?ほら、挿れてって言えば沢山可愛がってあげますよ」

飲まされた媚薬のせいで、身体はどんどん熱く敏感になっていた。なんでもいいからイきたいと身体は求めていて、理性など捨ててしまい程だ。

「あぁ…ッ、んん"ー…!あ、あ…ぅ!?」

ローターが停止して、情けない声が出る。滲んだ視界から涙が溢れ、焦らされ過ぎて脚はもうガクガクと震えていた。

「ハァ…、も、もう…、無理…」

「それは、どういう意味の無理か、身体に聞きましょうか」

そう言うと、有馬は私のナカから指を抜いた。そして、反り勃った自身を準備し、私の脚を開くと先端を入り口に当てる。

「ふふ。ココ、ヌルヌルですね。挿入ったら最高に気持ちよさそうだ」

「や…っ、だめ…っ!」

「はい。俺からは挿れません。どうしたいですか?」

その質問にカァっと頬が熱くなる。散々焦らされた身体は媚薬と相まってもう限界だ。それをわかっているくせに、有馬はあくまでも私に選択させようとする。

「だ、だめだから…、こんな…、ふぁあ…っ!?」

「ローターの次の振動が始まりましたね。ほら、もう気持ち良くて限界ですよね?」

そう言いながら有馬は私に覆い被さり、頬を両手で包んだ。

「んん…っ!あん…ッ、やぁ…っ」

「ほら、ほんの少し腰を持ち上げれば、俺のが挿入りますよ。…あと、俺なら、浮気なんて絶対しない。一生、大事にしますよ」

潤んだ視界のすぐそばに真剣な有馬の瞳があった。朦朧とした頭の中で、人生でこんなに必死に求められたことはなかったかもしれないと思ったら、私は腰を持ち上げていた。

-

「あぁあああ…ッ!ダメダメ…ッ、待…っ、イってるんだってば…ッ!い、今は、だめ…だから…ぁッ!」

「こういう風に蜜柑さんをずっと抱きたかったんです。幸せ過ぎて死にそうだ」

「んん"ん"…ッ!ふぁああ…っ!ねぇ、私の話…っ、聞い…っ、もう、イクの無理…なの…ッ!と、止まって…っ、ひぃん…ッ、あぁっ、これ、またイク…ッ、ダメダメダメ…ぇ…ッ、あぁあああーーー…ッ!!」

「俺のでイキまくってんの、最高に可愛い。好きなだけ、イってくださいね」

End
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