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遠い初恋「ほ、ほんとに…、弘輝…なの…?」
次の日、ラブホのベッドで目を覚ましたあたしは、昨晩散々あたしを抱き潰した男にそう聞いた。
「うん。つーか、気付くの遅すぎだからな、お前」
そう言って、弘輝はあたしの鼻の頭をムギュッとつねる。
「わ、わかるわけないじゃん…! こんな大きくなってるんだから…!」
「ふーん。俺は一目でわかったけど」
そう言った弘輝は、あたしの頬を両手で包んで見つめた。
「やっと見つけた」
「─…っ!」
真っ直ぐあたしを見つめる瞳にドキッとする。このまま吸い込まれそうだ。
近づいてくる唇に、あたしは慌てて両手で弘輝の顔を押し返した。
「なんでだよ」
「なんでだよ、じゃないから…!なんで勃ってんのよ、変態…!」
太モモに押し当てられたソレにどん引きする。昨夜あれほどヤっておいて、どうしてまた元気なのか。
「会えなかった時間を埋めてるんだろ」
「意味わかんないから…!つーか、昨夜のせいであたしの身体いまバキバキだから…!これ以上は無理…!」
そう抗議すると、スルッと弘輝の指が大事な所に触れた。
「ひぁ…ッ!?」
長い指がヌルっとナカへと滑り込む。
「…トロトロじゃん」
「そ、それは昨夜のせい…!」
「これならすぐ挿入りそうだな」
そう言いながら、弘輝が枕元のゴムを手に取る。手際よく封を開けられるそれに後退りする。
「む、無理無理無理…ッ!身体痛いんだから…!」
「ヤってみて、無理なら止める」
「ウソ!止めないでしょ、絶対…!」
「止めるよ。俺、紳士だもん」
「どこが紳士なの…!ちょ…っ!?」
身体を引き寄せられ、質量のあるソレが、ズン…っと躊躇なく、あたしを貫いた。
「ふぁあ…ッ!やぅ…っ」
思った以上にあっさり受け入れたソコに驚く。最奥まであたしをみっちり満たした弘輝に、昨晩、散々昇らされた感触が蘇って、背筋がゾクッとする。
「ん…、こら、そんな締めんな…」
紅潮した顔で弘輝が眉間にシワを寄せる。その表情にドキッとして、慌てて視線を逸らす。急にそんな色っぽい顔しないでほしい。
てか、なんであたしこんなにドキドキしてるの。ムードもヘッタクレもなく挿れられてんのに。
弘輝が、初恋の人だから…?
「キツ…、お前、言うこと全然聞かねーな。力抜けっつってんのに」
「え…?ひぁあ…ッ!?んん…っ!」
繋がった場所の少し上、敏感な突起を弘輝が親指で撫でる。声を上げた瞬間、弘輝の唇が深く重なった。
「んん…っ、ふ…、んっ、んん…ッ!」
優しいのに的確な指の動き。愛液を絡ませながら、下から上へと撫で上げられる。
喘ぎ声は全て弘輝の舌に絡め取られて、溜まっていく快感に息が苦しくなる。
「ん…ッ!んん…ッ、ふ…ッ、んっ、んんんん──…ッ!!」
あっさり達してしまった。昨日から、もう何度目だ。雑魚すぎるあたしを、弘輝は満足そうに眺めていた。
「あ、悪趣味すぎない…?」
「なにが?」
「あたしがイクの、面白がってるでしょ」
「まさか。可愛いなって思ってるよ」
「ウソ。絶対、面白がってる」
「面白がってる男が、こうはならない」
そう言って、弘輝が自身をあたしの最奥に押し付ける。硬くて、はち切れそうな質量にドキッとする。
「俺の人生で一番興奮してる」
「い、一番って…」
そんなこと言われたことない。だって、エッチなんて、あたしにとっては誰とでも簡単に出来ちゃうものだ。
あたしを抱く男の人だって、ライトな関係を求めてる。人生で一番とか、そんなこと、誰も言わない。
「じ、人生で一番は…、さすがに、重すぎるんですけど…」
「しょうがないだろ、事実なんだから」
「いや、あたし、そんな価値ないし…」
「あるよ。俺にとっては、めちゃくちゃある」
弘輝があたしの頬を包んで、真剣な顔で見つめる。昔と何一つ変わらない瞳。
いや、待って、弘輝って、今もあたしのこと、好きなの?
てか、昨日再会したばっかりで、そんなことある…?
いや、あたしも人を好きになったのって、弘輝だけだけどさ…
「う…、あ…、えっと、あの…」
混乱して言葉が出てこない。何を言えばいいのだ。
戸惑うあたしに、弘輝が可笑しそうに笑った。
「いいよ、お前バカなんだから、何も考えなくて」
「バ、バカじゃ…!」
「つーか、俺もう限界。動いていい?」
「え…っ、あ…、はい。どうぞ…?」
そう答えたあたしに、弘輝は柔らかく笑った。
◇
「ふぁあ…っ、あぁ…っ、待って、だ、だめソレ…ッ、またイっちゃう…ッ!」
「いいよ、ほら。ココだろ」
「ダメダメ…ッ!イ、イク…ッ、待ってダメ、イク、イクぅ…ッ!あぁあーー…ッ!!」
「あー…、可愛い。ビクビクしてる」
「ひぁあ…ッ、や、やめ…、イった、イったから、止め…ッ、あっ、また、あぁああーー…ッ!」
「最高に可愛い。ほら、俺ので、もっとイって」
「イ、イってるでしょ、今…っ、ま、待って、あぁあっ、もうイってるの、無理もう…ッ!ああっ、あぁああ──…ッ!!」
「好きだよ。もう離さないから…」
あぁ、神様。
あたしの遠い初恋の男の子は、どうしてこんなに拗らせた大人になったのでしょう。
再会したのは、偶然か、必然か。願わくば、彼の重たい愛に、あたしの身体が耐えられるますように…
End
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