我慢 (1/1)
"明日会えませんか?"

日付が変わる直前。寂しさに耐え兼ねて、弘輝さんにメッセージを送った。忙しいのはわかっていたけど、明日は金曜日。仕事の後なら会えるのではないかと期待して。

"すみません。土曜まで時間を作れそうになくて。"

返事は願ったものではなかった。いつもそうだ。あたしばかりが、弘輝さんに会いたがってしまう。

思えば、告白もあたしからだった。弘輝さんは優しいから受け止めてくれただけで、あたしが想うほど、あたしのことを好きではないのだと思う。

こんな恋は不毛だ。付き合っているのに片想いみたいで。もっとあたしを愛してくれる人が世の中にはきっといる。

だけど、それでも。
あたしはどうしても弘輝さんじゃなくちゃ駄目…



「明日まで会えないと言ったのに、悪い子ですね」

玄関の壁に押し付けられ、弘輝さんが耳元でそう囁く。ずらされた下着の隙間から、弘輝さんの長い指があたしのナカに沈んだ。

「弘輝さ…っ、んん…っ、待…っ」

昨夜メッセージで断られたくせに、あたしは弘輝さんのマンションに会いに来てしまった。急に来たのは悪かったと思っている。だけど、この展開は予想外だ。

「待ってくださ…っ、玄関で…、こんなこと…っ、んん…っ」

「こうなるとわかっていたから、会えないと言ったのに」

「え…? んん…っ!」

唇をキスで塞がれる。絡まる弘輝さんの舌が熱い。訳もわからず弘輝さんのシャツに掴まると、ナカに収まった指がグイッと曲げられた。

「んん…ッ! ふ…っ、んん…っ」

指の腹があたしの弱い箇所を擦る。閉じようとした脚は弘輝さんが体を割り込ませて阻止をして、チュク…チュク…と漏れる水音が大きくなっていく。

「あぁ…ッ、弘輝さ…っ、だめ…っ、あぁん…っ」

いつもより性急な愛撫。脚がガクガク揺れて、弘輝さんに必死にしがみつく。そんなあたしを弘輝さんは容赦なく一気に昇らせた。

「ふぁ…ッ、あぁ…っ、イっちゃう…ッ、待…っ、あぁあああ──…ッ!!」



「挿れますよ」

「ひぁあ…ッ!?」

絶頂の余韻に浸る間もなく、弘輝さんの硬いソレがあたしを貫く。圧迫感に息が上がる。心なしか、それはいつもより硬くて太い気がした。

「や…っ、待…っ、まだ動いちゃ…っ」

いつもの弘輝さんなら、ここであたしが落ち着くまで待ってくれる。だけど今日の弘輝さんは違った。あたしの制止を無視して、まだ圧迫感のあるナカを強引に開いていく。

「あぁ…ッ、ん…っ、ふぁ…っ、あん…っ!」

イったばかりの敏感な内壁を擦り上げられながら、身体が浮き上がる。弘輝さんの首に腕を回して、快感に必死に耐える。

「な、なん…で…っ、あぁ…ッ、待って、激し…っ」

「金曜の夜はね、貴女に会うための準備をするんですよ」

「んん…ッ、じ、準備…? あん…ッ」

「貴女を犯す想像をして、気の済むまで抜くんです」

「─…っ!? ひぁあ…ッ、其処は…っ、ダメ…っ!」

ビクン…っと身体が跳ねた其処を、熱く反り返った弘輝さんが集中的に狙う。ポイントをずらそうと腰を捩ると、弘輝さんが強引にあたしを引き寄せた。

「逃げようとする貴女を押さえつけて、こうやって滅茶苦茶に自身を擦り付ける想像を何度したことか…」

「ふぁあ…ッ、其処、そ、そんなしちゃ、らめ…ッ、ひ…っ、あぁん…ッ!」

「貴女を酷く抱く想像をして、自慰で欲望を何度も出し尽くして、そうしてやっと、土曜に貴女を優しく抱けていたのに…」

そう言いながら、乱暴にあたしを突き上げる速度が上がっていく。

「今夜は覚悟してくださいね。約束を破ったのは、蜜柑なんですから」

妖艶にそう微笑んた弘輝さんの瞳は、あたしが見たことのない"雄"の欲に飢えていた。


End
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