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昼休み、自分の机で本を読んでいると、ふいに、ドアの所からうちのクラスを覗く及川くんが目に入った。

咄嗟に気付かない振りをして、手元の本に視線を落とす。

「あ、鈴木くん!」

そう呼ぶのが聞こえて、窓際のあたしから二人の会話が聴こえるはずもないのに、つい耳を澄ましてしまう。

何の話をしているんだろう、そう思った矢先に、

「緑野!」

鈴木くんがあたしを呼んだ。
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