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新学期初日、学校の正門に入るやいなや及川くんに抱きしめられた。

「な…っ」

「蜜柑ちゃん!同じクラス!」

「え…!ちょ…っ」

テンションの高い及川くんに腕を引かれ、そんなまさか、と思いつつ昇降口の前に置かれた掲示板を見ると、確かに及川くんと私は同じクラスだった。

3年特進クラス、となっていた。

「ね!特進クラス!一年間一緒!」

「ホントだ…」

突然のことで呆気にとられてしまった。
てっきり違うクラスだと思い込んでいた。

特進クラスって…
そういうのを新設する場合、普通事前に連絡とかあるものじゃないんだろうか。

「特進クラス…。鈴木くんも一緒だ」

「あ、蜜柑ちゃん、俺と一緒なのより鈴木くんと一緒なのが嬉しそう。彼女として、それはどうなの」

「だって及川くんは違うクラスでも散々一緒にいたから…。休み時間のたびに来てたし…。それに…」

「ん…?」

「及川くんの方こそ、鈴木くんと一緒なの、嬉しいでしょ?」

そう聞くと、及川くんはにっこり笑った。

そうか。
3人とも同じクラスか。
期待してなかったくせに思ったより喜んでいる自分が意外だったけど、これからの一年が楽しみに思えた。
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