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帰り道、駅までの道のりを鈴木くんと歩く。

「来週から3学期だな。冬休みって短いよなー」

「そうだね…」

「そのわりにはギッチリ勉強したけどな」

「うん…」

鈴木くんの言葉に頷きながら、あたしはさっきのことを考えていた。

鈴木くんって、意外とモテるのかも…

及川くんみたいに派手なタイプじゃないけど、優等生の王道というか、真面目な好青年というか…

ほら、清潔感のある短めの黒い髪とか、落ち着いた口調とか。少し太めの眉は、鈴木くんの正義感と意志の強い性格を表しているかのようだ。

鈴木くんは人をからかったり騙したりなんてしない。この人が相手なら、女の子は安心して付き合っていける気がする。

「あのー…、緑野…? もしかして俺の顔、なんかついてる…?」

気付いたら、鈴木くんが気まずそうにそう問いかけてきた。無意識のうちに、あたしは鈴木くんの横顔をじっと見つめてしまっていたようだった。

「え…?あ…、ううん!何でもないの!」

「そうか…?なんかすごい見られてたけど…」

「いや…、えっと…、あはは…」

「まぁ、いいけど…」

そう言いながら鈴木くんは少し恥ずかしそうに鼻の頭を掻いた。

「このまま及川に邪魔されずに口説ければいいのにな」

「え…?」

「学校始まったらまた及川と顔合わせるだろ」

「う、うん…。でも及川くん、あたしと話しちゃ駄目だから、今とそんなに変わらないと思うけど…」

現に、2学期の期末テストの成績が出て以来、及川くんとは全く話していない。

「なんていうか…、視界にもあいつを入れたくないっていうか…」

「え…?」

「俺、自分でも知らなかったけど、結構嫉妬深いんだな。まぁ、有利なのは変わらないし、頑張るよ3学期も」

そう言うと、鈴木くんは笑顔を見せた。

あたしは "うん" とも言えず、複雑な心境で自分の足元を見たのだった。

END
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