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久々に、下界に降りた。

天使に無理矢理抱かれてからは正直、何も考えられなかったんだけど…

悪魔にも仕事ってのがちゃんとあるし、そんなにサボってばっかりだと、さすがに自分の生活もヤバイ。

降格されても困るし、魔力も補給しなくちゃいけない…

久々の下界は、何やらキラキラしていて、幸せそうな顔をした人間で溢れてた。

それもそのはず。だって、季節はもうすぐクリスマス。街には甘い恋の匂いに囲まれた、恋人たちがたくさんいた。

悪魔とはいえ、あたしだって年頃の女の子。

天使にあんなことされるまでは、ただ純粋に、素敵な恋に憧れてた。

いつか、かっこよくて魔力も強い上級悪魔の男の子と恋に落ちたいとか…

そこまでの高望みが叶わなかったとしても、誰かを好きになって、愛し合って…そしてその結果として、あの行為に至りたかった。

天使なんかに無理矢理奪われたくはなかった…

街に溢れる、幸せそうな恋人たち。

今のあたしにとっては、たまらなく羨ましくて、そして、憎かった。
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