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昔からそうだった。
好意を寄せても、優しくなんて出来なくて、気持ちに反比例するみたいに、傷付けて、泣かせて、ひねくれたガキみたいな恋愛表現ばっか上手くて、そんな自分に嫌気が差したのは一度や二度じゃない。
けど、歳を重ねるに連れて、そんなことは別にどうでもよくなった。
なぜかって?
いつの間にかそんな感情とは無縁の世界にいたんだ。
好みの女がいたって、放っといても向こうから寄ってくる。手に入れるために、優しくしてやる必要なんてない。
生まれ持った容姿と、勝ち取ってきた地位。
それだけあれば十分だった。
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