いまでもあなたが好きです
初めての恋人は初めて好きになった人、なんていう人はきっとごく稀なんだろうと思う。だからすっごく恵まれてるなぁ。幸せだなぁ。って毎日のように思うのだ。用がなくても電話したり、メールしたりできるし。二人でお出かけだってできる。恋人万歳
忙しくても洋一君は毎日一度は連絡をくれた。忙しい時はいいよって何度も断ってはいるけど少しも不安にさせたくない。それでこじれたりしたくない。といってくれるのでお言葉に甘えることにした。
洋一君はいつか私が離れてる間に違う人を好きになっちゃうんじゃないかと危惧しているけれどそんなことはありえない。だって、何年も会えなくても洋一君が好きだったし、それに今ではこの恋を盛り上げてくれる人もいるから。
「洋一君ってばほんとにかっこよくて、昔っから弱い者いじめとか大っ嫌いで」
「うんうん。洋一君かっこいいね」
「はい!もういつも守ってくれてスーパーヒーローみたいで。スーパーヒーローといえば洋一君子供のころごっこ遊びで」
「洋一君かわいいねぇ」
「はい!すっごくかわいいんです!でもかっこいいんです!」
先生はいつも洋一君の良さを分かってくれる。見た目に反してやさしいところとか、照れたときのかわいい顔とか、無邪気な笑顔の良さとかそんなのすべてをわかってくれる。そしてその話を一緒にしてくれるし聞いてくれる。こんな優しくて理解のある先生がいるのだ、絶対大丈夫。
「ゆゆちゃんさ、洋一君が全部かっこいいっていうじゃんか」
「はい」
「洋一君のその、ヘタレなとことかは、・・・あるって思う?」
「ヘタレですか?」
うーん。と考える。頭に浮かぶ洋一君はかっこいいところが多い。ヘタレなところ、なんてあっただろうか。私の前ではとにかくかっこいい洋一君だ。でもそうだな、一歩引いてしまうところとかあったとしてもそれはかわいいと思う。ずっとかっこいいだけじゃヒーローは疲れてしまうし、そんなヒーローの休める場所になれるなら私はうれしいな。たまに甘えてくれたりとかするとき、すごくうれしいから。
「かわいいって、思います」
「つまるところほんとうにベタボレなんだね」
「嫌うところがありません!」
小さなころから一緒だから何が好きで、何が嫌いかもわかってるし、洗濯物の畳方とかもあまり私はこだわりもないし、洋一君もないから、そんなことでケンカにもならない。性格は全然違うけど、お互いにそれを受け止めてると思うし、私は全然受け止めるし。価値観もどれだけ有名になっても変わらない。ちゃんと働いて稼いで、それがどんなに大変で大事なことかもわかってる洋一君だからかっこつけたがって高級感を無理に出したりもしない。変わらない、洋一君だった。
むしろかっこいいところやかわいいところを見つけて毎日好きになっていく。毎日胸をときめかせていく。どうやったら飽きてしまうのか、教えてほしいぐらいだ。
「洋一君がかっこよすぎて毎日がつらいです」
「それ本人に聞かせたら絶対あほか!って顔真っ赤にして怒るね」
そんなツンデレなところも大好きです。と真顔で言うと先生も激しく同意してくれた。


今でもあなたが好きです

prev / next
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -