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洋一くんの家に帰るともうひとり増えていた。この前あった沢村君だ。その沢村君は先生の膝を借りてすっかり甘えモードになっている。その横では不機嫌そうな御幸さんもいた。なんで沢村がいんだよ。洋一くんが不機嫌そうに先生に聞くとご飯のお誘いが来たから逆に誘った。そう悪びれもなく言ってのけた。先生ほんとに洋一くんが怖くないんだな。すごいな。沢村君は私に気がつくと驚いた顔をして大きな声でもっち先輩の彼女さん!!と叫ぶ。その瞬間洋一くんのけりがかれのお尻に直撃した。
「もう、あんまり叱らないでよ洋一くん。彼女さん困ってるよ?」
「そうそう。もっち先輩後輩いじめよくないですよ」
楽しそうな先生と御幸さんに洋一くんは完全にお怒りモードになっている。それでもやめないふたりって・・・。改めて尊敬してしまう。まぁ、遊びはここまでにしてとりあえずご飯食べようか。そういって先生が立ち上がると沢村君もその後を犬のようについていった。なんか、かわいいな。しっぽ見えてきそう。ご飯を食べ終わると先生はニコニコ笑い、みんなで遊ぼっか。といってなぜかソファーの前で円状に座らせる。じゃじゃーん!王様ゲーム!先生がそう言うとなぜか御幸さんがバシバシと床を叩いていた。虫でもいたのかな?ティッシュいりますか?と声をかけると洋一君があれは危ない病気だから関わるな。と言われてしまったのでその指示に従うことにした。
つかなんでそんなん今更やるんだよ。なんでって親睦深めるならこれが一番いいんだって。罰ゲームは御幸がいるととても危険になるのでこの罰ゲームカードを使います!ってことでいくよー!早速始めるようでおうさまだーれだ。の掛け声でいっせいに先生が用意していた箸を引く。わたしは5番か。どうやら最初の王様は沢村君らしく即答でいずみさん王様の俺に膝枕してください!なんてルール総無視発言をし、洋一くんに怒られる。結局3番が4番に罰ゲームカード出た腕枕をして終わった。ちなみに3番は御幸さんで4番は洋一くん。それはそれは異様な光景だった。だって腕枕してるふたりの顔がすっごい怖いんだもん。先生は笑ってたけど笑い事じゃないよ
お。俺だ。御幸さんが王様を引くとなぜか先生と沢村君は身構え出す。今までなにかされたのだろうか。洋一くんも少し私の縦になってくれているような気が・・・・。4番が1番のことをゲームが終わるまでママ。と呼ぶ。もう一度自分の割り箸を見るけど私の番号ではない。では誰だろうか。と思っていると先生と洋一くんが箸を上げた。4番は・・・先生だ。つまり先生が洋一くんのことをママと呼ぶらしい。ちょ、ちょっとなんか見てみたい気もする。御幸さんケラケラ笑いすぎ
「ママこのメガネうざいんだけど」
「ママも同じだからちょっと我慢してろ。あとで絞める」
「あいあい、ママ」
さほど気にならないかのように先生と洋一くんは呼び合って次行くぞー。といってくじを引く。今度は先生が王様だ。
「1番に2番と3番が同時にほほにちゅー」
流石にこれにはビックリして思わず自分の箸を見てしまう。私の番号は2番だった。ちょっと待て!と洋一くんが止めに入る。先生はちゃんとカードのやつだよ。と言って罰ゲームカードを見せてくれた。いやなんで今これ?なんで今なの??私初めての罰ゲームなんだけど。最初のもう少し優しいところの方が良かったんだけど。ふむふむ。ママは1番なのか。じゃぁ、後の人だーれだ。そう言われておずおずと自分の割り箸を出すと先生が洋一くんをみてママうらやましー。なんていう。もうひとりは。とみんなが言うと無表情の御幸さんが箸を出していた。まさかの展開に先生と沢村君はお腹を押さえて笑い転げる。ちょ、何その組み合わせ。片方嬉しいけど片方が。ヒーヒーいってるふたり。笑い事じゃないんだけど。まぁ、罰ゲームなんだし。チャッチャとやっちゃおうか。楽しそうな顔をする先生に逆らえずせーのの合図で御幸さんと二人で同時に洋一くんのほほにちゅーをした。


同時にころして


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