倉持の付き添いで純さんの家に行くことになった。もちろんわたしはぴちこよたちを見に行くために。幸運、じゃなくて運悪く御幸は用事があるので来れない。帰りは迎えに来るらしいけどおかげでゆっくりと純さんとお話ができる。もちろん私が聞きたいのは青道のときの話。純さんはなんでも教えてくれた。自分の1年生の頃から全部。倉持のことまで。甲子園を逃した時の話を聞くと思わず涙ぐんでしまい、純さんを焦らせてしまった。私のことも聞かれて自分の生まれた頃から御幸たちに出会ったときのこと、それから今までのことを色々と話した。御幸の大人になって再開した時のことを話すと不機嫌そうだったけどでも今はなんだかんだですごく頼れる人だっていったら嬉しそうに笑っていた。ああ、この人後輩のことが本当に大好きなんだな。優しい人だな。なんて思いながら純さんとの会話を楽しんだ
御幸が夕方になって迎えに来ると純さんはニヤニヤと笑い私から聞いた話を御幸にしだす。もちろん御幸は焦っていたし、私のことを睨んだけど倉持を壁にしてみなかったふりをした。純さんの家のキッチンを借りて簡単に晩御飯を作って、みんなで食べて、最後にもうひよこじゃなくなってしまったぴちこよとぼんぼんにお別れを言ってから3人並んで帰る。
もうすでに日が沈んでしまったけどなんだかまだポカポカする。たぶんいろいろ聞いたお話のせいで興奮状態なのだ。久々にゲーセン行かない?というとふたりは呆れた顔をするけど結局一緒に行ってくれた。シューティングゲームで勝負したり、ホッケで勝負したりして遊ぶ。ダンスのゲームは倉持のうまさに驚いた。なんでそんなにできるの?!って思ったけど確かに倉持は身軽そうだしできるか。と自分で納得する。最後に一緒にプリクラをとると落書きコーナーで倉持と二人で御幸の顔にいろいろスタンプを貼り付けてもはや顔を見えなくする。御幸がひでぇ。とか言ってたけどあんな決め顔する奴が悪い。ああ、楽しい日曜日が終わってしまう。なんだかさみしいな。
「はい、ではここで暴露大会したいと思います!」
「おまえ酒飲んだ?テンション高くね?」
「純さんから青道の話いっぱい聞いてアドレナリンでも出まくってんだろ」
「みなさんの初恋はいつですか?」
在り来りなテーマだけどそういえば話したことがなかった。そう思って話題を切り出すとふたり揃って斜め上を見る。なんてわかりやすい反応。そんなに話したくない初恋なのか。じゃぁ、ファーストキスは?と聞くとふたり揃って飲んでいたボトルの水を吹き出した。汚い。と文句を言うとお前がな!と二人に言われる。いやいや、このとしでキスの一つや二つ恥じらわないでしょ。私は幼馴染の男の子!事故でキスしちゃったけどお互いキスしたことよりぶつかったって感じでなんにもならなかった。言いだしっぺなので自分ことを一番に話すとふたりはなぜか呆れた顔をする。いや、あれは事故なんだから仕方ないじゃん?そういう御幸は・・・お姉さま系とか?というとなんでだよ。と言われた。だってイメージがそんな感じなんだもん。倉持は・・・まだそんなの知らない純粋初だったら可愛い!なんていうと思いっきりタイキックをされる。女の子にひどい!なんて言ってもお前は大丈夫だ。なんて言われた。そんなこと言ってると振られるぞ〜というと御幸が倉持の方をぽんと叩いてどんまい。なんて言い出して倉持がてめぇーにはいわたくねぇと大きな声で叫んだ


大声デイズ

prev next

 

「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -