お前、コーヒーでいい?は、はい!あっそう。じゃぁおとなしく座ってなよ。わ、わかりました。大人しくちょこんとソファーに座り背筋を伸ばす。なんだこの状況。どうなってるんだこの状況。とりあえず今私、亮さんという方のところにいます。あのあと家に戻れない!となった私がまた適当にうろついていると思いがけない人に出くわしたのだ。あれ。お前この間の・・・。私はどうか人違いであってほしいと心から願ってしまった。なにせこの人は苦手だ。何を考えているのかわからない、というのもある。けど一番の理由は春市くんと似た見た目で思いっきり毒を吐くからまるで春市くんが言ってるみたいに思えてきて悲しくなるからだ。それで。なんでお前一人でそんな格好でいたわけ。私の格好はというと家着、というか寝巻きに近いものだった。一応病人ということもあって寝ていたから。外でも一応で歩けるような格好だが薄着であったことは事実だ。夜に出かけるような格好ではなかったと今回ばかりは自分でも思った。倉持と喧嘩しました。倉持と?お前倉持の家にいたわけ?違います。御幸の家に倉持が来て、御幸が出かけてる間二人で話してて、喧嘩してしまいまして・・・・。ふぅん。そこまでの会話をして強制的にここに連れてこられたのだ。喧嘩って何が原因?・・・。言えないことなんだ。この人すごいズバズバ言うなぁ。ある意味御幸や倉持と同じタイプだけど私には毒しか感じないので苦手だ。なによりたまに出る威圧感が怖い。まぁ、私が悪いんです。私がそう言うと即答でなにが?と聞かれる。え。と思わず溢れるとなんで自分が悪いと思うの。と再度聞かれた。なんでって、だって、私がひどいこと言っちゃって。倉持を傷つけたからです。なんでそんなこと言ったの?まさかそんなことまで聞かれるとは思っていなくてこどばにつまる。なんで。と聞かれてなんと答えればいいのだろうか。感情的になってしまったから?疑問形でそう答えるとまたなんでと言われる。なんで・・・・。倉持にしつこく言われたから。でも、それは私が悪いんです。なんで。・・・・悪いから悪いんです。俺お前きらいだ。こんな時にそんな事をはっきりと言われ少しなからず凹んだ。いや、なんとなくわかってたけど。でも今言いますか。それを。なに自分不幸です。みたいな顔してんの?うざいんだけど。おっしゃるとおりだと思います。わかってますよ。自分が悪いってわかってて落ち込んでるのがどれだけ馬鹿か。わかってても落ち込んじゃう馬鹿なんですよ。目に涙がじんわりと浮かび上がる。慌てて拭き取って涙を隠す。人前で泣くなんて、したくないのに。でも苦しくてボロボロと涙がこぼれてくる。次から次へ。止まらない。どうせ倉持だってお前の気に障ること言ったんだろ。え?だからお前だって感情的になった。違う?気に障ることというか、まぁそれに近いことだけど・・・。でも。と私が言うと思いっきりチョップされる。だからその時点で倉持にも非があるわけ。全部全部自分が悪いとか気持ちの悪いこと言わないでくれる。そういって亮さんはもう一度私にチョップをする。結構痛いんですが・・・・。御幸のやつ今頃血眼になって探してるんじゃないの。たぶん、そうです。じゃ、連絡しといてやるからお前さっさと寝なよ。へ?体調良くないんでしょ。顔、気持ち悪い。それだけ言うと亮さんは私を俵を担ぐように持ち上げて寝室らしき部屋に連れて行きベッドに投げ込んで部屋を出ていった。ソファーで大丈夫ですと言おうと思ったけど結構自分で思っているより無理をしていたようでだんだんと意識が遠のいていく。起きたら倉持に謝りに行こう。それで、御幸にもちゃんと謝ろう。心配かけたこと。それで・・・・それで・・・・。
また、一緒に笑えたらいいな。バカみたいに


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