倉持に彼女ができたー!ということでなぜか大々的にお祝いすることになった。もともとは私がこっそりお祝いするつもりがどこで聞きつけたのだろうか。亮さんからの電話が来て青道のOBがほとんどみんな集まることになった。慌てて大量調理に取り掛かることになり、材料の買出しを先輩たちに頼んだりで大慌てだ。一応倉持には秘密のお祝い会なのでいつも頼っている相手に頼れない難しさを知った。私結構甘えてたんだな・・・・
約束の時間になんとか間に合わせて御幸と二人で大きく息を吐く。おつかれさま。といって璃奈さんに飲み物を貰い、ありがとうございます。とお礼を言う。璃奈さんも今回は参加してるから最初手伝ってもらおうとおもっていた。けどなぜか全員が全力で止めるのだ。デスクッキングになるとかいって。まさか。とおもって作ってもらったサラダが恐ろしい味をしたのでそうそうにキッチンから退散してもらったのだ。まだかまだか。とみんなでクラッカーを持って待ち構える。玄関にこの人数はさすがに多いからリビングで。とのことで私が迎えに行ってふたりを先に入れて。という計画だ。靴は違うところに袋に入れてまとめてある。さぁ、こい。と待っていてもなかなか倉持は来ない。約束の時間10分が過ぎた頃だった。倉持から電話がかかってきて友夢(倉持の恋人であり、私の新しい生徒になった子)がコケまくって服ぐしゃぐしゃにしたからちょっと服買って遅れてる。との連絡が入った。さすが。あのドジっぷりは伊達じゃないね!なんてみんなに向かって言うと苦笑された。
やっとやってきたふたりを迎えてリビングに連れて行けばまってましたと言わんばかりにクラッカーの音がそこらかしこでなりまるで子供の誕生会のような状態になる。その輪の中に引っ張って連れて行かれみんなによかったな。なんて言われる倉持は少し気恥ずかしそうに笑っていた。
「えっと、こいつが俺の幼馴染でついこの前から付き合いだした恋人の友夢っす」
「は、初めまして!よろひくおねがいふます」
緊張でかみかみになっている友夢ちゃんに倉持が大丈夫だ。と優しく声をかけて見たことがないくらい甘い顔をするからその場にいた全員が息を呑む。誰だあいつ。みんなの考えがまとまった瞬間だった。私も友夢ちゃん。と声をかけてひらひらと手を振るとすこし緊張が解けたのか優しくはにかんでくれる。何この小動物的にかわいいやつ!!!思わず御幸の背中をバシバシと叩くと呆れた顔をされた。だってほんとに可愛いんだもん。
それから倉持が先輩たちに捕まってる間友夢ちゃんは私と一緒に先輩たちに挨拶したり自己紹介をしたり、だ。栄純くんにこいつ後輩なんです。といって紹介された光舟くんはとても不思議な雰囲気を持っており友夢ちゃんとふたり揃って思わず見とれた。栄純くんはその後輩にとてもしたわれているようで仲慎ましく。クリスさんを紹介するのが一番大変だった。なにせよ眩しい。イケメンすぎて眩しい。必死に説明すると友夢ちゃんは素直にすごくかっこいい人ですね。と感想を述べる。その言葉に反応したのは栄純くんと先輩たちに囲まれていた倉持だった。対照的は反応をするふたりに思わず笑ってしまい、友夢ちゃんに倉持がよんでると。というと駆け足で倉持の所に走っていく。大好きなんだなぁ。と思いながらその後ろ姿を眺める。御幸とはうまくやっているか。クリスさんの突然の質問に私は驚きながらもぼちぼちです。と素直に答える。喧嘩したり、笑ったり、いろいろだ。なかなか素直になれない私と思うままに行動する御幸。難しいのだ。つい最近のくだらない喧嘩の話をすればクリスさんはクスリと笑い。何かあればここに連絡してくれ。と連絡先を教えてくれた。ありがとうございます。とお礼を言ってすぐに私の連絡先も渡して交換を済ませる。登録名はもちろんゴッド・クリスだった。


神様みたいな人

prev next

 

「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -