はい。はい、よろしくお願いします。はい!こちらこそ、ほんとに嬉しい限りです。はい。はい。ではまた。はい。失礼します。電話を切るともなは嬉しそうな顔をして俺の方を見る。そして御幸―!といつにもましてゴキゲンな顔をして飛びついてくる。いつも素直じゃないくせにこんなに素直ってことは相当いいことがあったんだろうな。あのねぇ。そう言いながらもなは一人くすくすと笑う。どれだけ嬉しいんだよ。そう突っ込まずにはいられない。そんな俺の言葉にもえー?と言いながら笑い続ける。ああもう、かわいいな。何この理性試し。俺普通に負けるんだけど。こんな可愛いこいつに何もしない方が失礼だろ。ちゅ。ちゅ。とキスをすると聞いてくれないの?と悲しそうな顔をされる。ああ、やっぱり俺の負け。お前のためならこの張り裂けんばかりになってる自分のものも収めてみせましょう。
あぐらかいてその上にもなを座らせてなに。と聞くともなは嬉しそうに笑って那賀さんがね。と言い出す。ああ、尊敬してるっていう人の話か。それがどうした。と聞くとこの間仕事場に来てくださって、一緒にご飯行ったんだけどね。仕事の様子みててくれたみたいで、褒めてくれてね。今度のボランティア企画のこと改めてお願いって言われて。あれ?それ金が出る仕事じゃなかったの?そうだよ。県の食のボランティア企画だよ。儲かったお金は全部寄付に回すの。那賀さんなんてそれが少ない時自分のお金から寄付するのよ?もうほんとかっこいいの。うんうん。その人何歳?男?うふふ。結婚してるわよ那賀さん。もうおじいちゃん。お孫さん居るから変な心配しないで。
あのね、那賀さんが私の考えたレシピも見てくれてね。那賀さん和食の料理人で、和食で考えたメニューのやつにいろいろ意見くれて。ひとつだけこれはいいね。ってダメ出しなくて褒められちゃってね。もう嬉しくて。この道進んで良かった!って思って。それでまた改めていろいろ連絡くれるし。話せるし。なんかほんとに夢のような時間だよ
話しているもなはほんとに幸せそうで口も止まらないし、笑顔も止まらない。一時間くらいずっと話し続けてやっと落ち着くと俺の方にもたれかかってくる。あれだけ喋ればそりゃ体力も減るわな。でも気持ちはわからなくもない。俺だって尊敬するクリス先輩に認められたりしたら嬉しい。まぁ、ちょっと嫉妬しないわけでもないけど。それ以上にこんだけ嬉しそうな顔されたらもうどうしようもないだろ
愛おしいな。自然とそう思った。何でもない光景に、そう思った。これが本気の恋というやつなんだろう。遊んでた頃こんな感情を抱いたことなんて一度もない。今でも付き合いでコンパなんてものに行ってもいつも考えてるのはもなのことだけだ。何してるかな。とか晩飯どうしてるかな。あいつの飯くいてーな。とか。ほんとどんだけ好きなんだよ。俺。こいつのこと・・・。どはまりなんてもんじゃない。底なし沼だ。
「晩飯の買い出し一緒に行こ。運動がてら歩こ」
「うん。いいよ」
そう言って抱き上げて立たせるとあ、じゃぁ新作作ってもいい?と聞かれいいよ。と返すと嬉しそうに笑ってくれる。そんなもなを抱き寄せてキスして食らいつく。あー、夜まで待ちたいのに煽り過ぎこいつ。夜まで我慢夜まで我慢。必死に自分位にい聞かせて落ち着かせる。
嬉しそうにとなりでニコニコするもなを襲ってしまいたい衝動をなんとか耐え抜いて夜にその分を爆発させてしまったのは言うまでもない


愛おしすぎて辛いんです


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