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「なんで、好きになっちゃったのかな・・・」
「姫様・・・」
「馬鹿だよねぇ、ほんと・・・ほんとばか・・・」
そう言って姫様は俯いた
度々聞こえる喉のヒクつく音や鼻をすする音で泣いているのだとすぐにわかる
お顔は見えないけれど、その顔がどれほど苦痛に満ちているかなど先程の言葉で痛いほどわかっている
「自分の立場を忘れて、何もかもを忘れて、自由になって・・・。いつのまにか錯覚してしまっていたのよ、自分が普通の人間だと」
確かに姫様はただの人。普通の人だ
だけどとても魔力がお強くて、何よりも貴族。一国の姫だ
どこの国であろうと姫に自由など存在しない
どこであろうと姫は道具にされる
それは、ここでさえ同じだった
「こんな気持ち、知りたくなどなかった」
そう言って涙を流す姫様に僕は何を言っていいのかわからなかった
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お姉様は果たして誰を好きになってしまったのでしょうか!?そのお相手は後々連載で明かされていきます。
今はお答えできませんが少し切ない恋になると思います。お姫様だから
肌の黒いあの人か!?策士の王様か!?兄弟の誰かか!?それともレームの(以下略)
今日決まったネタなのでここにメモしておきました。これで多分忘れないはず・・・!
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