ローと昔の仲間

[ 48/64 ]

「ローはさ、怖いとか思うことないの?」

「はぁ?」

「苦しいとか、やっぱりやめたいとか、弱気になることないの?」

「何言ってんだお前」

「ほんとに・・・ここを出ていくつもり・・・?」

「なんでお前がそれを知ってる・・・・」

「何でだろうね」

「答えろ」

「いやですよー。ローだって教えてくれなかったもん」

「てめぇ・・・・」

「まぁ、誰にも言わないから安心して。あの人にもあの人の忠犬にも」

「お前にだまっていて何の利益がある?」

「うわ、それを友達に聞くかな・・・」

「お前と友達なんてものになった覚えはねぇ」

「私はずっとそのつもりだったよ」

「てめぇが勝手に思ってるだけだろ」

「そうみたいだね。まぁ、いいじゃないか」

「お前・・・ほんとにわけわからねぇやつだな」

「ローほどじゃないよ。あの人を裏切るなんて正気の沙汰じゃない」

「お前・・・・どこまで知ってる・・・?」

「さぁ、何も教えないよ。だからさ、さっさと出ていけば。」

「お前・・・」

「昔の好でちょっとくらいは足止めの時間稼いであげる。とはいってもあの人、すぐ追いかけるだろうから気を付けてね。命かけてまでは守らないから」

「頼んでねぇよ。じゃーな」

「バイバイ、ロー」



……



「命は賭けねぇって言ったじゃねぇかてめぇ・・・・」

――今はこいつに免じて見逃してやるよ――

「ふざけんなよ。このドアホが」

――この高い首のこと、忘れるんじゃねぇぞ――

「お前は俺のもんだろが」

prev next
back
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -