笠松と卒業

[ 53/64 ]


「僕たち私たちは本日をもちまして、ここ海常高等学校を卒業します」




「笠松君」


「なんだ?」


「今日で高校も卒業だね」


「そうだな」


「バスケも、卒業しちゃうの?」


「馬鹿いえ。やる時間は減っちまうかもしれねぇが続けるにきまってんだろ」


「そっか」


「お前は」


「ん?」


「続けるのか?」


「何を??」


「俺を好きでいること」


「なっ、んでそれ・・・」


「・・・・。それは聞くな」


「森山君あたりかな。どういう理由か知らないけど。ひどいなー、人の気持ち勝手に言うなんて」


「俺は」


「?」


「俺はもうやめる」


「え?」


「もうバスケ部の主将でもねぇ。ただの一人の男だ」


「もともと笠松君は性別上男だと思う」


「お前の鈍感さもここで卒業してくれてたらよかったんだがな」


「何それ」


「俺やめる。お前と友達でいるのを」


「そ、それは絶交てこと?それを本人の前で普通いう??」


「ばーか、いい加減わかれよ。俺はお前が好きだって言ってんだ」



友人から卒業して彼女になってくれねぇ?



prev next
back
「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -