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元帥と兵長で「あの人へ贈る花と花言葉ったー」

向日葵の様に真っ黄色な葯、慎ましやかな薄紫の花弁。
突然花を差し出されたリヴァイは首を傾げつつ、それを見つめていた。

「急になんだ」
『送りたかったんです。リヴァイさんにだけは必ず』
「…俺に花を愛でる趣味はねぇぞ」
『いいんです。捨ててくださっても問題ありません』
「…てめえからもらったものをそう簡単に捨てるかよ」

枯れて花弁が部屋を汚すまでは飾っててやる。
そう言い放ったリヴァイに、彼女は笑った。
満足げながらもどこか悲しげな、そんな笑みだった。

『さよなら、リヴァイさん』

たとえあなたの部屋に飾られているその花が枯れても、たとえあなたがその花を捨てたとしても。
私の中に、貴方はずっといる。

「……捨てられるかよ…」

リヴァイの部屋にある花は、もうあの可愛らしさは消え失せかけていた。
淡やかな色をしていた筈の花弁は茶色く変色し、目の映えるような色をしていた葯も、その面影はない。

「…馬鹿野郎…花言葉なんて、んな洒落たもん俺は知らねえのに…」

「シオンの花じゃないか」
「シオン?」
「この花言葉、知ってるかい?」

「貴方を忘れない…か」

俺だって忘れてやるか、馬鹿

リヴァイの声が、彼の部屋の中に溶けて、消えた。


***
元帥が兵長へ贈る花はシオンです。花言葉は「君を忘れない」
今のところ帰る予定とか考えてないですけどIFストーリー

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16th.Jul.2013


 
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