はじめに
銀土設定の威土です。
阿伏兎×土方の表現有り。
軽い暴力、失禁表現有り。
「curiosity」の続きですが、そのまま読めると思います。
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土方はゆっくりと意識を取り戻した。
目を開くと何もない、寂しいというより薄気味悪い印象を与える部屋。
頭が朦朧とする。体も自由に動かない。手は後ろできつく縛られていた。
自分の首には首輪がしてあり、壁にある柵にその首輪から鎖で繋がれた状態。
「あ、目が覚めたみたいだね」
声のする方を振り向くと、そこには数時間前いきなり現われた自分より年下のオレンジ頭の男。
急に話しかけられ油断していたところに、この男とは違う筋肉質な男に腹で一発殴られ意識をなくした。
土方にとってはとんだ失態だ。
何故こんなことを。と思うが理由を考えるといくらでもある。
真選組という仕事は人の悲しみ憎み苦しみを背負っていかねばならないからだ。数え切れないほど土方を殺したい人はいる。
すぐには殺さず、拘束し、じわじわと痛めつけるつもりなのだろうか。
「いい眺めだ」
そう呟いて少年は土方の体を舐めるように見る。
その時土方は初めて自分が下を何も穿いていないことに気付いた。
「なっ・・・!」
自分の姿に驚き少年を睨みつける。
「てめぇ・・・何が目的だ?」
「・・いい顔もするんだね。楽しみだなぁ」
釣り合わない会話にイライラする。
後ろで縛られている縄を解こうと必死にもがくがやはりびくともしない。
不意に顎を掴まれる。
「俺の名前は神威っていうんだ」
「神威・・・・?」
どこかで聞いたことがあるような気がするが思い出せない。
「夜兎族って知ってる?俺あれの生き残り。後ろの阿伏兎もそうだよ」
ニッコリと笑いながら話す神威という男。
夜兎族はもちろん知っていた。そしてその恐ろしさも。
海坊主という男を生で見し、身近に夜兎族の少女もいる。あの二人の戦闘力はずば抜けていた。
しかし何故そんな奴らが自分に手を出してきたのか。疑問に思っていると、急に神威は土方の一物を扱きだした。
「な!なにすっ・・・やめろ・・・!」
「こうやってあの銀髪の侍にも触ってもらってるんでしょ?」
「・・・!」
銀時と神威は顔見知りなのだろうか。名前で言わず、銀髪の侍と言っているぐらいだから親しいわけでもなさそうだが。
しかしどうして自分と銀時が体の関係にあることを知っているのだろうか。
「あの人が虜になるぐらいなんだから凄い楽しい遊びが期待できそうなんだよね」
「やめ・・・ろっ・・・!」
「感じてきた?じゃぁコレ今から飲んで」
扱いていた手を止め瓶を取り、その瓶に入った液体を口の中へ無理矢理突っ込む。
急なことで驚いた土方は自然とその液体をゴクンと喉を鳴らしながら飲み込んでしまった。
「何・・・飲ませた・・・」
「んー?大丈夫毒じゃないからさ」
そう言ってニッコリと笑う神威だったがどうも信用できなかった。
「じゃ、俺は少し出かけてくるよ。これ付けて我慢しといてね」
手に持っていたのはゴム状のリング。それを土方の性器にはめる。
「なっ・・・」
「じゃ、また後でね大人しくご主人様の帰りを待ってるんだよわんちゃん」
ひらひらと手を振りながら去って行く。首輪をさせられたのは飼い犬ということか。
それを横目で見ながら阿伏兎は土方とは反対の壁に向かい、壁を背中につけ座り込んだ。
どうやら監視係らしい。
「くそ・・・」
最悪な奴に出くわしてしまった。これからどうなるか分からない不安。
そんな時思い出すのは銀時の顔だった。
あいつは今どうしているのか。気を失ってどれくらい経ったのだろう。あいつは心配してくれているのだろうか。
―銀時。
心の中で愛しい名前を叫ぶ。
これから、どんなことが始まるかなんて分かるよしもなく―。
***
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
下半身がむず痒い。そして体が熱い。自身に触れたい。しかし手はつながれている故それを制する。
阿伏兎はその光景をじっと見ていた。その視線をひしひしと感じていた土方は薬により自分の一物が勃ち上がっている痴態を見られ屈辱を味わっていたが、段々とそれがより自身を反応させていることに気付く。
「はぁ・・はぁ・・阿伏・・・兎」
我慢の限界に達した土方は阿伏兎の名前を呼んだ。
「こ、れ、外して・・・くれ・・・」
一物に視線を置きながら訴える。先ほどから何も言わない阿伏兎。もしかしたら嫌々で監視し、本当はこんなことするのを躊躇っているのではないか、神威と違って助けてくれるのではないか。そんな期待を抱いて。
すると阿伏兎は土方に近づいた。
【もし触って欲しいとか外して欲しいって言い出したらやってもらいたいことがあるんだ】
数時間前神威に言われたことを思い出す。土方の目の前まで行くとしゃがみこむ。
そして取り出したのは、男性器の形をしたバイブだった。
「え・・・?」
それが何なのか分かるのに時間がかかった。そしてそれがバイブだと分かった瞬間目を丸くして驚く。
驚いたのもつかの間、阿伏兎は土方の片足を上げたかと思えば、一気にバイブを土方の蕾へと押し込む。
「んああああ!!!!!」
まだ慣らしていないソコはぎしぎしという音をたてながらバイブを不器用に飲み込んでいった。
「ひっ・・・あ・・・」
【はいこれ】
【これはなんだ?】
【春雨から調達した男性用バイブ。これ突っ込んどいてよ】
―本当に悪趣味な奴。
そう思ったが土方の喘ぐ姿をみていると神威の気持ちが少しだけ分かる気がした。自分もとんだ変態だ。
そんな自分をあざ笑いながら、バイブのスイッチをオンにした。
「あああああ!!やめっ・・・!!あっあっ」
体をしならせ叫びながら快感に耐える。薬の所為で直ぐに絶頂が近くなったのだが、リングがそれを邪魔をする。
乱れる姿を見ながら阿伏兎はスイッチを弱に切り替えた。
「はっ・・あっ・・・苦し・・・」
微妙に振動するバイブに今度は歯がゆさを感じ始める。そして何事も無かったかのように阿伏兎は元の位置に戻った。
***
「どう?飼い犬の調子は」
神威が戻り阿伏兎に問いかける。向こう側には倒れこみうずくまりながら快感をひたすら我慢する土方の姿があった。
その姿を見、神威は笑った。新しい玩具が手に入った子供のように。
土方に近づくと足で顔を踏み此方に向かせる。土方は快感に堪えながらも神威を睨みつけた。
「いいねぇその眼。でも俺的にはもうちょっと壊れて欲しいんだよね」
「くっ・・・ぜってぇ殺す・・・」
「その強気がいつまで持つかな」
そう言って土方に口付ける。急なキスに驚いた土方は、神威の口を思い切り噛んだ。
「ッつ・・躾のなってない犬だね」
「ぐ!?」
神威は拳を握るしめると土方の顔を殴りつけた。
ガツッという音とともに倒れこんだ土方の頭を掴み、自分の方へと引き付ける。口からは血が流れていた。
「血を見るとさ・・・興奮しちゃうんだ、俺」
口端から流れている血を舐めとりながら話す顔は今にも狂いそうな恐ろしい顔をしていた。
その顔に背中から嫌な汗が流れる。そしてその瞬間神威は土方の一物に付けていたリングを外しバイブを強に上げた。
「あっあああ!!!」
同時に今にもはちきれそうな一物を扱くと今まで我慢していたものが爆発し、あっという間に大量に濃い精液を吐き出した。
「うわぁ〜大量だねぇ〜流石我慢してただけあるや」
「はぁ・・・はぁ・・・」
「休んでる暇は無いよ、次はこれ」
バイブを引き抜き、次に出したのはストローみたいな形をした細長い物体。
それを土方の尿道に入れ始めた。
「いっ・・!?ぁ・・が・・・ゃめ・・・」
小刻みに震える振動に一物は再度熱を持ち始める。一定に震えるバイブはだんだんと尿意を促す。
「は・・・ぁ・・・はず・・せ・・」
神威はニコニコとしながらその状態を見ていた。
バイブへ手を伸ばし、抜き差しを繰り返す。
「あっ・・やめっ・・で・・・る・・っ!」
中からぐちゅっぐちゅっと音が出始め、尿がちろちろと一物から滴り落ちてくる。
それが合図のように勢いよく流れ始めた。
「〜〜っ!は・・ぁ・・・」
「汚いなぁ」
顔は相変わらずニコニコとしたままで言う。
人の前で射精、失禁をしてしまい、腹立たしさを感じながらも、もっと犯して欲しいという気持ちの方が強くなっていった。
涙腺も緩み、今にも泣きそうな顔で神威を見つめる。
「どうしたの?」
何を言おうとするか分かっているはずなのにあえて聞こうとする神威。
「っ・・・!」
まだ少しだけ理性が残っていた土方だったが、もう限界だった。
「早・・・く、」
「早く?」
「入れて、くれ・・・」
「・・・いいよ」
神威はズボンを脱ぎ一物を取り出すと土方の口の中へと入れ込んだ。
「ふっ!?」
「ほら、入れてやったんだからちゃんと奉仕してよ」
思ってもいなかったところに突っ込まれ驚いたが、そのままゆっくりとしゃぶりつく。
「ふ・・・んぁ・・・」
亀頭に刺激を与え、口を上下に一生懸命動かす。
「うん、やっぱあの人に躾されてるだけあって上手いね・・けど」
神威は土方の髪の毛を鷲掴みにし、固定すると腰を激しく動かし始めた。
「ふっ・・んぐ・・・!」
「こうやって苦しい顔してるの見るほうが好きなんだよね・・っ!」
そのまま口に精液を飛ばす。土方は抵抗することもなくその白い液体をごくりと音を鳴らしながら飲み込んだ。
「いい子。だんだん言うこと聞くようになったね」
頭を撫でながら言う。とろんとした目で土方は神威の顔を見ていた。もう一つも理性は残っていない。
「じゃぁご褒美に俺のちんこやるよ、足開いて」
言われたとおり土方は両脚を開く。その中へ入り込んだ神威は土方の蕾へ自分の一物を乱暴に入れた。
「あっあっ」
「全部入ったよ、さあどうして欲しい?」
「俺の腹んなかで、神威のちんこ、動かして・・・」
「いい子」
激しく腰を動かし土方の中を犯す。
大量に出ていた精液がローションの役割を果たし、ぐちゅぐちゅと厭らしい音を出しながら出し入れを繰り返す。
「あぁっ奥まで入って・・・イっ・・ちゃ・・・」
きゅうきゅうと一物を締め付けると絶頂に達した。
「ははっ、流石薬飲んでるからイくの早い」
神威も絶頂が近くなりピストンを速める。
イったばかりの土方は休む暇もなく声を出し続け、必死に神威の背中にしがみつく。
「あっあっあっ」
「中だすよ・・っ」
拒否をする暇も与えず容赦なく中へ出した。
ぬちゅ・・っという音と共に引き抜くとたらたらと精液が土方の蕾から流れ落ちる。
「ふぅ。今日はこんなもんでいいか」
はぁはぁとかなり息を荒くしている土方を満足そうに眺める。
「じゃぁ後は宜しく」と阿伏兎に伝えると、またどこかへ消えてしまう。
視界がぼやけ、神威の姿をうっすらと見つめながら土方は視界がだんだんと薄れていった。
***
目を開けると先ほどと変わらない景色。
あまり時間は経っていないように思える。土方はゆっくりと起き上がった。
そして先ほどの行為がだんだんと蘇ってきた。自分じゃない別人のような自分が神威に善がり必死に声を出していた。
後悔の念がズキズキと心臓を押しつぶしていく。俯き唇を噛み締める。
銀時に合わせる顔がない。自分はなんてことをしてしまったのか。薬を飲まされたとはいえ他の男のモノを欲しいと口に出したのだ。
「起きたか・・・?」
不意に声が聞こえる。上を見上げると阿伏兎の姿。阿伏兎はまだ監視を続けていた。
ずっと口を開かなかった阿伏兎が急に喋り、驚きながらゾクリと背筋が凍る。また、ヤられるのだろうか。しゃがみこむ阿伏兎に対し、できるかぎりの威嚇を顔で現し睨みつける。
「気持ち悪くないか?」
「え?」
「・・・・下」
意外な言葉に間抜けな声が出るが、視線を感じ意図している意味を理解する。
神威に中出しされ放置された為、中に精液が入ったままなのだ。きっとそのことを言っているのだろう。
「手が不自由な状態でどうやって掻き出すんだよ」
皮肉を込めそう言うと「確かにな」と言いながらふっと笑った。
「俺がしてやる、尻あげろ」
「え、ちょ、なにすっ・・・!」
無理矢理うつ伏せにさせ、腰をもちあげると自然に阿伏兎の前に尻を出す形となった。
顔を赤くさせ反抗しようとするが、手は後ろで縛られ顔を床につけバランスをとっている状態では抵抗しようにもできない。
そんな土方をよそに阿伏兎は尻の割れ目へと指を這わせる。
「んっ・・・」
そしてゆっくりと中指を中へと入れた。
ぐちゅっと音をだしくの字に指をまげながら精液を取り出していく。
卑猥な音と、秘部を見られている羞恥により全部掻きだしたあとは一物が少し熱を持ち始めていた。
「天性の淫乱なのか?お前は」
「んなわけねぇだろっ・・・」
「じゃぁ銀髪の侍に調教されたのか?」
「何言って・・あっ・・やめっ・・・!」
背中から覆いかぶさるようにし一物を扱きだす。
すると、徐々に熱を持ち始めていた一物が、大きく上を向く。
緩急をつけながら扱き続けると、土方の一物はぱんぱんになっていた。
「はぁ・・やめ・・・ろ・・・ん・・ぁ・・で、る・・・!」
ぶるっと震えたかと思うと床へ精液を吐き出す。
力が抜けた土方は腰を上げる力もなくなりぐったりと倒れた。
「飼い犬は飼い犬らしく飼い主の言う事を聞いておけ。・・・じゃないとお前の恋人も危ない」
「・・・!!」
「神威は何をするか分からないからな」
恋人と言われすぐさま銀時を思い浮かべた。いつもふざけてばかりいたが幸せだった日常。それはもう戻ることはないのだろうか。
「あの男のことは忘れることだ」
「忘れる・・・?」
そんなことはできるはずがない。苛立たしさにギリッと奥歯を噛み締める。
きっとあいつが迎えにきてくれるはずだ。
土方はそう確信に満ちた思いを抱きながら眠りに落ちた。
***
「ねぇ・・・来ないねぇ君の仲間たち」
「は・・・あっ・・・」
もうどれ位の月日が流れたのか。毎日玩具のように弄ばれている土方。
外の情報も何も分からないまま神威の言葉をだんだんと信じるようになっていった。
その姿は確かに飼い犬のように忠実に。
「君は捨てられたんだよ、あいつらは敵だ」
「て・・・き・・・・?」
「そう。憎むべき相手は真選組と・・・銀時だ」
しんせんぐみと、ぎんとき・・・・。
そこに何か大切なものがあった気がする。でもそれを思い出すことが出来ない。
でも考えても仕方が無い。自分を捨てた奴らなのだから。
憎い。憎い憎い憎い。
「殺しに行こうか」
その言葉にこくりと頷く。
神威は完全に変わってしまった土方を見ながら大声を上げて笑った。
土方は完璧に神威のものとなったのだ。
そっと手を頬にあてると、その手に土方はすり寄る。
「可愛いな十四郎は。これからもずっと俺の犬でいろよ」
「分かってる。俺は神威しかいないんだ」
そう言って神威に口づけをする。その日の夕日は赤く染まり江戸を真っ赤な血で染めてしまったような不気味な色をしていた。
それはまるで、歌舞伎町に危険信号を出しているかのように。
END
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あとがき。
長くなりましたが続きます。
このあと土方が仲間を襲いにいきます。
・・・というかこれ長いわりに迷走した;
鬼畜にって考えて書いてたらよく分からなくなってきた苦笑。