「!?」
「な、なんだ!?」

突然光りだした晋助の体。
その大きな光は十四郎の視界を真っ白にした。

だんだんと光が小さくなっていく。

そこに見えてきたのは。




尖った牙も爪もない、人間のような晋助だった。

「しんすけ・・・?」
「・・・・・」

どうやら晋助もかなり驚いているらしい。
自分の両手を目を大きく開いてじっと見ている。
その姿は悪魔とは想像つかない、どこからどう見ても人間の姿。

「お・・れ、人間に・・・」

二人は呆然としていたが、糸が切れたように晋助は十四郎に飛びつくように抱きついた。

「俺、人間になれたんだ・・・!お前と一緒の、人間に・・!これで堂々とお前の横にいられる・・」

十四郎は晋助を強く抱きしめ返し、その言葉に答えた。

「でも、どうして?」
「・・LOD・・・。」
「え?」
「聞いたことがある。悪魔は本来恋をしない生き物だ、というより恋愛感情を抱きにくい。だから恋をし実った悪魔は自分の願いが叶うと。そのことを”LOD”と呼ぶ。まさかその話が本当だとは・・」
「なんか、悪魔のくせにロマンチックなんだな」
「はは、確かに。」

そう言って二人は小さく笑い、見つめ合う。

「後悔してないか?」
「何が?」
「人間になったこと。」

これが願いだとしても、悪魔でいた方が力があり自由だったはず。
人間になった晋助にはなにも力をもたないのだから。
それが不安だった。
もしかしたら、身を削って助けたこと、人間になってしまったことを後悔しているのではないか。
そして、自分のことを好きになってしまったことも。
すると晋助は馬鹿かと軽く頭をコンと叩いた。

「今まで言ったことが嘘だというのか?もうちょっと俺を信じろよ。」
「で・・も・・・」
「ったく」
「・・?・・・んっ!」

うだうだと言っている十四郎に強引にキスをした。
そのまま地面に押し倒す。

「俺は、悪魔のままでお前と交わってた方が後悔してたよ。」
「・・・」
「俺の中じゃなくて俺の隣りにお前がいることが、一番の幸せなんだ。信じろ。」

晋助は真剣な眼差しで十四郎を見ていた。
そこに本気が伝わってくる。
自分の未来に後悔していない目。

「う・・ん。俺も、お前の中じゃなくて隣りにいたい。ずっと。」

その言葉を聞き安心した晋助はフッと暖かい笑みを浮かべた――。




「ん・・ぁ・・・」

引き千切った羽を十四郎の下に引き、産まれたばかりの赤子のように全裸で寝かされている。
何度もする行為なのに、体は羞恥で赤く火照っていた。
優しく十四郎の一物を扱く。

「そろそろ慣れろよな。」
「だっ・・・て・・ぁ、ぁ、」
「まぁそこが可愛いんだけど。」

先走りをし始めた一物を今度は緩急をつけて扱いていく。

「ぁ・・・・ん・・・も・・イ・・・んああっ!」

亀頭をクリクリと触ると先端から白い液体が止め処なく流れた。
左手で十四郎の右足を上げ右手でその精液を手に取り中指を蕾へとゆっくり入れた。
指の付け根まで入れるとクイクイと動かす。
また勃ち始めた一物と可愛く鳴く十四郎に気を良くし、中に入れる本数を増やしていく。
キュウキュウと内壁が締まる。

毎晩十四郎と性交していた晋助はどこがイイ所なのか全てお見通しだ。
指をくの字に曲げると一番感じる場所。
そこをかすっただけで大きく喘ぐ十四郎。
そこを重点的に刺激し攻める。

「あ・・や・・ああ!!また・・・イく・・・っ」
「まだ待って」

そう言って指を引き抜き、晋助は自分の一物を取り出した。
晋助の大きなモノを見て目を丸くする。

「おまっ・・・人間になってもソコの大きさは変わらないんだな・・・」
「そうみたいだな。良かった良かった」

良くねぇよ!と叫ぶ十四郎を尻目に早速十四郎の穴に入れる。
精液で滑り、ぬるりと順調に入っていく。

「んぁ・・・は・・・」
「・・・っ・・動かすぞ」

最初はゆっくりと、慣れてくるとパンパンと卑猥な音を鳴らしながら突き続ける。

「あ・・・しん、すけ・・・」
「っ・・なんだっ・・」
「人間、になったから・・かな・・・ふ・・ぁ・・しんすけのが、いつも・・より、すごく・・あったか・・・んあぁ・・」
「〜〜〜っ!!」

そんなことを言われて興奮しない奴がどこにいるのか。
十四郎の中で大きくなってしまったソレは十四郎をより感じさせてしまう。
前立腺に刺激が与えられ、限界が近くなる。

「も・・・だめ・・・ぁ、あ・・やっ・・・あ・・イっ・・・」
「十四郎・・・愛してる・・」
「ぁ、ぁ・・んあああ!!」

二度目の射精。
先程よりも多く出た精液。
涎が口元から垂れ流しになっており、顔も赤く涙目になっている十四郎を見、その姿に興奮し晋助も後を追うように達した。

二人ともはぁはぁと言いながら荒い息を整える。
晋助は抱きつくように十四郎へと倒れこんだ。

「人間ってセックスするとこんなにも疲れるんだな・・・」

悪魔と人間では体力も違ったようだ。
かなり疲れきった様子の晋助に十四郎は微笑む。

「十四郎・・」
「ん?」
「二人で一緒に暮らそう。」
「え?」
「あんな檻のような場所にいちゃだめだ。また親父にヤられるだけだろ。」
「・・・・」

確かに。
もうあの場所には帰りたくない。
いつも面倒を見てくれた執事達には悪いかもしれないが。

「うん。あの家から出たい」

大きく頷くとガシガシと荒々しく頭を撫でる。

「痛い。」
「俺人間の生活初めてだからさ、色々教えろよな。」
「分かってるよ」




これからどんな人生が待っているのだろう。
辛いことも沢山あるかもしれない。

それでも。
晋助とならどんな事が待っていようとも
きっと乗り越え、幸せな人生を送れるはずだ。














Love of a devil・・・略してLOD。
それはそれは悪魔が幸せを運ぶという不思議な話。











Love of a devil―恋した悪魔






END

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あとがき。

一番長い間考えて作った作品でした。
途中でスランプに陥り、後半ぐらいまで書いた後、この話は白紙にしようかと思ったぐらいに色々苦労しましたがなんとか終えることが出来ました。
あまり自信のない作品になってしまいましたが、気に入っていただければ幸いです。

最後まで読んで頂き有難う御座いました!!




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