はじめに。

土方が衰弱、最後は死にます。
あと近藤も死んだ表現があります。
途中から死姦。流血表現有り。
大丈夫な方だけどうぞ。

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江戸で過激派の攘夷志士と真選組の大きな戦争が始まったのはちょうど一週間前。
真選組局長の死で、この戦争は終わった。
色んな場所から集まってきた攘夷志士の数と江戸にいた真選組の数はあまりにも少なかった。

不気味な色をしている満月の夜、沢山の死体が転がっている血の海のような道を、息を切らしながら走り抜ける高杉。
どうしてこういうことになってしまったのだろう。俺が求めていた破壊とは違う。
アイツは無事なのだろうか。不安に押しつぶされそうになりながら屯所へ向かう。そこにきっといるはずだ。

走り続け、ふと足を止める。見覚えのある人間が倒れていた。
うそだろ・・・冗談だろとおぼつかない足でその人間に近づく。
腰を下ろし、横向きに倒れ、動かなくなっている人間を見る。紛れもなく真選組副長、土方十四郎だった。

とうしろ・・・と肩を掴み仰向けにし、上半身を高杉の膝に乗せる。
幸い息はしていたが全身深い傷を負っており、体は青ざめ、死が近いのだと直感する。
高杉は何度も何度も土方の名前を呼ぶ。するとそれに答えるように重い瞼を開く。

「たかすぎ・・・・・?」

土方の声はすぐ風にさらわれ、消える。
高杉は土方の頬に土方の血で血だらけになった手を添え撫でる。かなり体は冷えていた。

「高杉・・・俺を・・・殺してくれ。もう痛くて・・・辛い・・・。どうせ、なら・・お前に・・・」
「何馬鹿なこと言ってんだ。今から俺のアジトに来い、治してやるから。」
「もう長くないことなんて、自分が一番分かってる・・・」

そう言って力なく笑う。
そんな土方に高杉は真っ青になった唇に口付けた。
土方も力を振り絞り高杉の肩を掴み、その口付けに答える。
高杉はボロボロになった隊服を脱がした。
血だらけになった土方の肌。真っ白の肌に真っ赤な血。

「土方・・・綺麗だ・・・」

ズボンも脱がし、裸の状態にする。
一物を触ると小さく喘いだ。どうやらまだ感覚は僅かに残っているらしい。
高杉は優しく扱き出す。

「気持ちいいか?」
「は・・・ぁ・・・・」

もはや喋ることもできないのだろうか、小さな喘ぎだけが木霊する。
高杉は土方の顔から目線を外さなかった。最後の時間までずっと土方を見ていたい、その思いで。
するとか細い声で土方が話し始めた。

「しんすけ・・・おれ、もうきもちいとかわかんない、けど・・・しんすけにふれられているとこは、なんだか・・・あったかいきがする・・・」
「とうしろう・・・・」
「も・・・じかんがない・・はやく・・・いれ・・・て。さいご、まで、しんすけといっしょに・・いたい・・・」

それを聞くなり高杉は自分の一物を取り出す。
時間がない為慣らすこともせず土方の蕾へと入れた。
しかしそれは締め付けたりせず、簡単に入ることができた。
小さな疑問を感じ土方を見る。


土方は目を閉じ動かなくなっていた。

「十四郎・・・・?」

もう一生動かない体を両手で揺らす。
動かないのが分かると、歯をギリっと噛み締め、一心不乱に突き続けた。
すでに硬直し始めている土方の体。

「十四郎っ・・・とうしろっ・・・」

なんども死人に呼びかけ高杉は土方の中で達した。
一物を取り出すと、蕾から流れ出る高杉の精液。
それを指で取り、また土方の蕾へと押し込む。土方の中には俺がいると、そう伝えたいように。


ボロボロの隊服を着させ抱き寄せる。
土方の体はもう人形のように動かなかった。
高杉の目から流れる涙。それは頬を伝い、土方の顔へと落ちる。
その涙は土方が泣いている様にも思えた。
なぜ敵同士好きになってしまったのか。他のどんな関係だったとしてもきっと恋に落ちていたはずなのに。
自分達の関係を恨みながら、土方を抱き上げた高杉は不気味な満月の方へと消えて行った。








END

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あとがき。

初めて死姦を書きましたが難しい・・・
なんだか伝えたいことがほとんど書けてない気がします。

最後まで読んで頂きありがとうございました!!



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