「土方さん、今日何の日か知ってますよね?」
「あ?・・・7月8日?なんだっけ」
「・・・死ね土方」
「わわわ悪かったって!今日はお前の誕生日だろ?」
バズーカーを取り出し今にも発射させようとしている沖田を落ち着かせながら土方は答えた。
「分かっていればよろしい。それで今日はいつもと違うことをしたいんでさぁ。やっぱケーキを土方さんの体に―」
「・・・ちょっと?沖田くん?君何考えてるの?????」
いつも名前で呼ぶ土方が「沖田くん」と言っている辺り、かなり動揺しているように見える。
土方は一歩沖田から離れるが、沖田は二歩前に進み、差は縮まる一方。
「ケーキが嫌なら百歩譲ってマヨネーズプレイ―「ああああ!!!ぶった斬るぞコラァ!」
土方が刀を取り出すと沖田も下ろしていたバズーカーを構える。
「斬る?やれるもんならやってみろひじかたあー」
「てめぇ・・・」
「おおい、また喧嘩かぁ〜?」
緊迫した空気の中、気の抜けた声が響き渡る。
「近藤さん・・・」
「喧嘩するほど仲が良いっていうけど、ほどほどにしとけよ」
「別に仲が良いって訳じゃ・・・!」
「隙あり」
「うごお!?」
沖田はつま先で土方の顎を蹴り上げ、逃げた。
「待ちやがれ総悟!!!」
そう言った土方は沖田を追いかけに行った。
そんな二人を見て近藤はため息をつく。
「はぁ・・。全くほんと仲が良い奴らだなぁ・・・」
***
その日の夜。
「ひじかたあー!今日は一緒に寝・・・」
うきうきと自分の枕を抱きながら土方の部屋へと入った途端、言葉に詰まる。
土方は机で書類に埋もれるように眠っていた。
ゆっくりと土方に近づく。
どうやら爆睡しているようだ。
目を瞑っていると、睫毛の長さがとても長いことに気が付く。
「女みてぇ・・・」
沖田もよく女と間違われることがあるが、土方も、喋らなければ女のように綺麗な顔をしている。
喋らなければ、だが。
喋りだすと「斬る」の二文字。とても女のような気品さは無い。
それでも沖田は他にも女のように見えることがある。
自分の下で、喘ぎ声を出している時だ。
普通の女よりも色っぽい声で鳴く土方。
そう思っていると早く土方の声が聞きたくなってしまう。
***
「ん・・・・?」
土方はゆっくり目を開けると、天井が見えた。
「(あれ、俺寝てたんだっけ・・・?)」
書類を片付けていたのに・・・。いつの間にか布団の上で寝ているじゃないか。
そう不思議に思っていると下の方に違和感を感じる。
「ん・・な、に・・・?」
自分の股間辺りを見ると、そこには沖田が土方の一物を口に運んで上下させていた。
良く見ると自分は何も来ていない姿になっていた。
「な、総悟!?お前、なにして・・・んあ!」
「ふぇらひてまふへど?」
「ぁ・・!おま、喋るな・・・!」
どびゅっと沖田の口の中に精液を吐き出す。
「土方さん、寝てても勃つんですね」
精液を飲み込んだ後、手の甲で口を拭いながら挑発するような顔でそう言う。
「はぁ・・はぁ・・うるせぇ・・・」
「俺の誕生日なのに先に寝るって酷くないですかい?罰として今日は俺の言うこと全部聞け」
ニヤリと笑みを浮かべて言う沖田はドSという言葉が良く似合う。
「悪い、まさか寝ると思ってなくて・・・」
かなりハードなスケジュールをこなしていた土方は限界寸前だったのだ。
そうと分かっていても沖田は素直になることが出来ない。
「言い訳は無しですぜぃ。・・さて、これから何をしてもらお―!?」
言い終わる前に沖田は勢い良く起き上がった土方に逆に押し倒される。
「な、何するんでぃ!」
「残念だが今日はお前の言うことは聞かねぇ」
「は・・?」
今度は逆に土方がニヤリと笑う。
そして一度大きな深呼吸をし、既に勃ち上がっている沖田の一物を、自分のアナルへと入れていく。
「ん・・・!」
「ひ、土方さん?なにして・・・」
「い・・て・・んん・・!」
「慣らしてないから痛いのは当たり前でさぁ!」
「黙って、ろ・・・」
土方が上になることなんてめったに無い。というより今日が初めてではないだろうか。
沖田は驚きながらも土方の様子を伺う。
ゆっくり、ゆっくりと土方は下に下がっていき、やっと全て入れることが出来た。
「・・で、こっからどうするんで?」
余裕の顔をみせるつもりだったが、沖田も少しずつ息が荒くなっているのが分かる。
「俺が動くに、決まってんだろ・・!」
そう言うと土方は上下に腰を動かし始めた。
「ふ・・・あ・・・んああ!!」
「・・・っ。下から見る土方さんの顔、最高ですぜ」
沖田を悦いようにしようと、涙を浮かべながら必死に腰を振る土方。
汗がポタポタと沖田の腹に落ちていく。
「やべぇ・・土方さん・・イきそ・・」
「早くイきやがれ・・・っ」
そうはさせるか。
沖田は土方の一物を掴むと、激しく扱き始める。
「ああ!やめ、・・!!」
「土方が先にイきやがれ」
自分ももう限界だったが、我慢し土方の一物を扱き続ける。
「あ、あ、も・・だめだ・・イ・・・っ!」
土方は動くことを忘れ背中を仰け反りながら絶頂に達した。
射精し力が抜けたのか、くたっと沖田の上に倒れこむ。
「はぁ・・はぁ・・・」
「土方さんだけ悦くなるなんてずりぃですぜ」
沖田は繋がったままの体でごろんと土方を下にさせ、大きく股を開かせる。
「良い物みせてもらいやした」
そう言ってピストンを開始し始める。
「んっ!あ、あ・・!そう、ご・・・!」
「くっ・・!」
沖田は土方の中に欲望を吐き出した。
***
「土方さん、今度また上に乗ってくだせぇ」
「断る・・あれは、今日だけ特別だ」
行為後、一つの布団に寄り添って寝ているのだが、先ほど自分のしたことがよっぽど恥ずかしかったのか、沖田とは反対方向に向いて土方は横になっていた。
「・・・今日は、最高の誕生日でした・・・」
いつもより甘えているように思える口調で沖田は土方の背中を抱きしめる。
「・・・・」
土方は何も言わなかったが、きっと顔を赤くしているだろう。
先程より暖かくなっている身体がそれを語っていた。
「あ、そういえば俺土方さんからまだ言ってもらってない」
「・・あ・・・」
土方も忘れていたのかそう呟くと、恥ずかしそうに沖田の方に体を向け、手で沖田の髪を撫で、言う。
「誕生日、おめでとう」
END
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あとがき。
友達に言われて思い出し急遽食べる間を惜しんで書き続けました(笑)
総悟ごめんよ・・・!
内容的にはらぶらぶほもほもしてる感じで!(笑)
でも間に合って良かった!
おめでとう!