屋上で煙草を吸う土方と高杉。

「なぁ」
「あん?」

土方はずっと聞きたかったことを質問する。

「昔俺が銀八と付き合ってること言ったときあるじゃん」
「あぁ」
「あんとき銀八の名前聞いた途端高杉すげぇ嫌な顔してたよな」
「・・・そうだっけ」
「うん、あれは何でだ?昔何かあったのか?」
「・・・・・・あぁ」

やっぱり。と土方は思う。
だとすれば、考えられるのは「元恋人」。
少し気まずいな。と思っていると高杉は吸っていた煙草を手で折り、わなわなと震え怒りを露にしている。

「高杉・・・?」
「あいつ・・・俺のプリン食べやがったんだ・・・」












「・・・は?」

「高2の時、俺が机に楽しみにしていたプリンを置いて便所に行った隙に、あいつ食べやがった・・・!『なんで食べたんだ』って怒るとあいつ何て言ったと思う?」
「さぁ・・・」
「『ここに置いとくのが悪い』だと!?ここは俺の机だろ!!他にどこに置けば良いって言うんだ!?」
「・・・・・・・」

高杉は感情的になったのか勢いよく立ち上がり叫ぶ。

「ぜってぇ許さねぇ・・・・!土方もそう思うだろ!?なぁ!?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・?土方?」
「・・・・・・・・それだけ?」
「それだけって何だ。俺にとっては大事な事だ。3年になって担任が銀八って知って行かなくなったのもこれが原因だ」
「ま、まじかよ・・・」

土方はこれまでにないくらいのため息をつく。



「色々考えてたのがバカみてぇ・・・」
「は?」
「なんでもない」



今日も平和な一日になりそうだ。






<おわり>

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