***


「ふむ、白雪姫もいなくなったことやし…。…鏡よ鏡…世界で一番美しくて!可愛くて!健気で!純真な乙女はだれや!?私やろ?私!早く言わんかい!!」


知らない人からもらった物はうんたらかんたら



「………それは、森の中で7人の小人と暮らしている白雪姫です。」

「何っ!?島!しくじったな!!…だいたいなんで私やないんや!!この鏡壊れてるんとちゃう!?」

「壊れてません。」

「黙りィ!!」

「・・・・・・。」

「ふぅ…。こうなったらアレや。奥の手や。ふふふふふ…ふははははは……!!月に代わってお仕置きや!!変化!!」


***


「ふっ…なかなかのもんやな…。ふむふむ…。ここか……。」

「あら…おばあさん、どうしたんですか、こんな森の中で…。道に迷いましたか?私にできる事なら力になりますよ?」

「(白雪姫!!…これは好都合や。あっちから寄ってきてくれるとは…)」

「おばあさん?」

「いや、な、ワシはしがない林檎売りの婆さんなんじゃが、なかなか売れなくて困っていたところなんだよ…」

「まぁ…そうだったんですか…。お気の毒に…。」

「どうせ売れないんだ…。よかったらもらってくれないかい?このままではどの道腐って捨てるようになってしまう。それだったら、あんたのようなお嬢さんに食べられた方が、この林檎も嬉しかろう。どうか受け取ってはくれないかね…。」

「ご親切にありがとうございます。ありがたく受け取らせていただきますね!私林檎大好きなんです!」

「……ほんなら、またな。」

「あっ!おばあさん!道分かりますか?」

「大丈夫じゃ、ありがとうな。」

「いいえ、それでは!」



「(今度こそ…上手くいった…!!)」


***





「真っ赤でおいしそうな林檎ね!ふふっ…ちょっと味見しちゃおうかな!」


一口かじると、口の中にみずみずしい爽やかな甘さが広がり、幸せな気持ちになった。

……あれ…?

なんだろ…

意識が遠のいていくような…

あ………れ……?

もしかして…

毒林檎だったというの…!?

私すっかり忘れて…


でも、気付いたときには遅かった。

目の前が真っ暗になった…。
まるで夜雀の闇にあてられた時のような…



リクオ…様…………


***


「…白雪姫、毒林檎を食べちゃったんだわ…。どうして…?…どうしよう…」

「泣くな、家長さん!僕らにもできることはあるはずだ!また息を吹き返すかもしれない。僕らがなんとかしなくっちゃ!!」

「そうだぜ!俺達で白雪ちゃんを一生懸命看病してやんなきゃ!」

「……こいつには世話になったからな。」

「巻、白雪姫大丈夫だよね?」

「大丈夫もなにも私たちが助けるんだよ!」

「そうよ!絶対に助けてみせるわ!」




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