風邪を引いたと伝えたら、なにか作ると言われて、わたしは現在ベッドの中です。
天は料理ができる男の子だったのか。なるほど。ちなみにわたしは料理ができない女の子です。
「はい。毒は入ってないよ」
「わざわざ言わなくても疑ってないからね、天さん」
しばらくしたら天がお盆を持ってやってきた。
お粥だ。普通においしそう。
「食べられる?」
「うん。ありがとう、天」
おとなしくお盆を受け取って一口食べる。
見た目通り普通においしい。
「天、もう帰ったら? 風邪うつったら大変でしょ」
じーっとこちらを観察してくる天の視線が気になる。
アイドルに風邪なんてうつしたら仕事に支障がでるよね。彼を待ってるファンがたくさんいるのに。
「大丈夫、もう少しここにいる」
「そう」
すごく真面目な顔でそう言われたので頷くことしかできなかった。
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