〜♪〜♪〜♪
「……んん……?」
携帯が鳴りだしたせいで目が覚めた。
時計を確認したらまだ朝の五時。…………朝の五時!?
「天だ」
ピッ
画面に表示された名前を確認して着信を切る。うん、切った。
「よーし、寝るぞー」
〜♪〜♪〜♪
「…………はあ」
あの、休日なんですけど。お休みなんですよ!
ピッ
仕方なく通話ボタンを押す。
「はい」
『罰としてドーナツ差し入れ』
「なんの罰だ」
『今日午後から空いてるでしょ?』
「それが残念ながら」
『空いてるよね?』
わたしの言葉に耳を貸す気なんてないんだ、こいつ。
「空いてたとしたらどうするの?」
『ボクとデートしない?』
「え、気が乗らない」
『のって』
「あ、ごめん、友達と約束してたの忘れてた。ほんとにごめんね、天。また今度ね」
『十四時に迎えに行きます』
「ねえ、聞いてる!?」
いつからわたしの日常は、彼に支配されていたんだろう
休みの日に(強制的に)早起きして、二度寝するなというほうが無茶な話だった。
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