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- ナノ -

泉と凛月の視線に挟まれながら、ゆっくりと朝食を堪能する。
ちょうど食べ終わるころに、みかが顔をだした。


「なるちゃんが準備できたって〜!」


タイミングはバッチリ。
ごちそうさま。
手を合わせて席を立つと、凛月が気だるげに手を振って見送ってくれた。
この気まぐれな猫は、今日も日陰でお昼寝の予定かな。

嵐のもとで綺麗にアイロンがけされた制服を受け取って着替える。


「じっとして?」


着替えが終わったら優しく髪を整えてもらう。
くすぐったいけどこの時間が好き。
鏡越しに目が合うと、終わりの合図にウィンクが飛んできた。


「今日も完璧よォ♪いってらっしゃい!」


ありがとう。
嵐の腕は完璧ね。
わたしという素材が悪くなければもっとよかったのに。

さて、戦場に赴く準備は整った。薄っぺらい鞄を持って部屋をでる。
そっと、音を立てずに扉を閉めると、面倒な人に気づかれないよう抜き足差し足で階段を下りた。