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わいわい賑わっている教室の隅っこでレポートを書く。

男の子には良い思い出がない。

わたしの知っている男子は、みんな口が悪くて、変な遊びで盛り上がるし、興味がないものには極限まで冷たいの。クラスでだれが一番かわいい、とか、どの子がすきだ、とか、そんなことで浮かれている。

そして自分に関係しない相手には、なにを言ってもいいと思ってる。


小学生のとき、ある男の子から言われた言葉も、わたしの心にしみついて離れることがない。そのせいでわたしは学校になじめなくなった。

わたしの夢を笑ったから。

同性だってわたしのことを理解してくれなかったんだから、彼らとわかりあうなんてとうてい無理な話だと思った。


隣の男の子は授業中だろうと休み時間だろうと関係なく、今日も寝ている。

このクラスにはどんな人がいるんだろう。一週間経ってもよくわからない。変な人が多いのはわかった。


よし、今日のわたしは頑張った。丸一日学校にいられたのは今日が初めてだ。学校に登校すると、トイレ以外では席を立たない。それがわたしにできる精一杯のこと。

最後の授業が終わって、帰りのHRも終わって、教室がさらに騒がしくなる。
いま席を立つなんて、絶対できない。これはもう、みんなが教室から出ていくまで、ここでじっとしているしかなさそうだ。

なにもしないのもあれだし、退学レポートの続きを書こうかな。