ある日。
夕飯の買い物に行こうとしてリビングを覗くと、レオくんとリオは二人並んでお絵描きをしていた。
「リオはやっぱり絵がうまいなー!これはなんだ?宇宙人か?うっちゅ〜☆」
「ううん、パパだよ!うっちゅ〜☆」
まあ、いいか放っておいて。
ちゃんと紙に書いてるし。
それが普通なんだけど。
「わたし、夕飯の買い物行ってくるから。二人仲良くお留守番よろしくね」
「リオもいく!」
「あ、おれも行きたい!」
子供に混ざるな。二人をつれて買い物すると、ふらふらどこかに行くせいで、いつもの二倍時間がかかるんだよね。
「いいよ、近所のスーパーに行くだけだし。リオはお菓子でしょ?買ってきてあげるからパパの面倒見ててくれる?」
「む……おれは子供じゃないぞ」
レオくんが拗ねている横で、リオは元気よく片手を上げた。
「わかった!パパとおえかきしてるー!」
「いい子だね〜、よしよし。じゃあ行ってきます」
リオの頭を撫でて部屋をでようとすると。
「名前、おれには?」
レオくんに呼び止められる。飼い主に叱られたあとの子犬みたいな目で見つめられた。
レオくんは子供じゃないんでしょ?
まったく。急に甘えてくる癖も昔から変わらない。
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