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- ナノ -

手を洗って、荷物を置いて、帽子も脱いだ。
そのままリビングのカーペットの上にみんなを座らせる。
何も言ってないのに綺麗に右から小さい順に座ってくれた。
緩やかな階段ができている。


「背の順?」
「な!おれがちっちゃいみたいないいかたすんな!ナルはでかいけど、セナとリッツとはおなじくらいだ!」


右から二番目のオレンジ髪の子が抗議する。
いや、みんなそんなに変わらないから。
数センチの差だよ。どんぐりの背比べって感じ。


「ちょっと!でかいって、いいかたはおとめにしつれいよォ?」


一番背が高い子が声を上げる。彼がナルくん?かな?
おとめって聞こえたけど、深くはつっこまないでおこう。
せっかく静かになったのにまたがやがや騒ぎ出したので、声を大きくして落ち着かせる。


「みんな小さいから安心して。さて、これからどうするか冷静に考えないと」
「あんしんできるか!おれはちいさくない!」


落ち着いてくれなかった。
男の子にとっては譲れない問題らしい。
大丈夫だよ、君たちまだ幼稚園児だし。
これからいくらでも成長するんだから。


「れおくん、だまって。あばれないの」
「セナ〜!たすけて!名前なんてきらいだ!」


嫌いでもなんでもいいよ、もう。


「ふぁあふ♪……ねぇ、そろそろおひるじゃない?」


いつの間にかソファで横になっていた黒髪くんが口をはさむ。
そうだ、もうお昼だよ!
ばたばたしてたせいで忘れてた!


「よし!とりあえず、お昼はオムライスを作ります!みんなおとなしく待っててね!」


もちろん、おとなしくしてはくれなかったんだけど。