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じゅぽじゅぽと卑猥な音をたてて男根を吸われていたのは、恐らく1時間ほど前の話になるだろうか。
何事もセンスと感覚で乗り越えるタイプらしいイシスは、キースの股間に顔をうずめて舌先と手を上手く使いキースを1度目の絶頂へ導いてくれた。かと思えば、半分程の精液を飲み込んだようだったが、残りは手のひらへ戻し、それからイシス自身の膣内へと流し込んでしまった。

はじめは添い寝をする前にペッティングをして幸せな眠りにつくつもりだったのに、いつのまにか口淫になり、その扇情的な行為に我慢ならなくなったキースが押し倒したのだ。後悔はしていない。


「っ、あ…ぁ!」


キースは己の下で嬌声をあげて悶える少女に、更に熱をあげた。恥じらいなどとうに捨てて、与えられる快楽に膣をぎゅっと締め付け、必死にキースにしがみついてくる。そんなイシスが書類上でも妻となったのだと思うと興奮が抑えられない。
正常位から上体を倒すと蒸気した頬と唇に、噛みつくようにキスをした。それだけで更に締め付けが強くなり、うわ言のようにキースの名を呼んでいる。


「す、き……好きよ、キース」

「っ!あぁ、俺も…愛している」


好きだと言われただけでビクリと反応する自身にも、愛を囁かれて腰を跳ねさせるイシスにも、もうろくな理性を残っていないようだ。
女性経験が豊富、とまではいかないキースも知識はそれなりに持ち合わせている。挿入した腹の前側を擦り上げていたが、途中で己の快楽にまかせて最奥を突いてみれば、想像以上にいい反応を返され驚いた。ポルチオは経産婦や性行為をしなれている方が快楽を感じるという。しかし開発されてしまえばクリトリスよりも深い快楽を得られる場所としても知られているので、イシスがウィンダミアに帰ってきて最初に体を重ねた時から刺激し続けていたのが、どうやら実ったらしい。
身長にみあったサイズよりも少し大きめらしい己の男根を最奥に打ち付けると、そこからは押し付けたまま揺さぶるように刺激する。


「ひっ、あああっ!ぁん、キー…スっ…」


逃しきれなくなった快楽に、イシスはびくりと大きく震えると一瞬全身に力が入った後、ゆっくりと弛緩していった。イったのであろうその瞬間のみ動きを抑えて、またすぐにGスポットを刺激するように動き出す。


「あ"っ、あ、だめ…まだ……きも、ちぃ」

「もっと、俺を感じろ。声を聞かせてくれイシス」


「キースが好き」と「キースのが好き」とを息も絶え絶えに言うイシスに「イシスの中が好きだ」と返してやれば、先ほどよりも一層に声が甘くなり膣がぎゅっとしまる。最初に口に欲を吐き出してから、既に一度彼女の中へも射精しているというのに、なぜだか今日は自分の熱が収まらない。
快楽から背中に爪をたててきたイシスが愛おしくてたまらず、再びポルチオを打ち付けて体を揺さぶる。


「ああっ!キース、き…す、好き、ぁぁあっ」

「愛してる、イシス…っ、く、あっ」


二度目の膣内射精に再度ポルチオを押すと、その刺激が心地いいらしくイシスも数度びくびくと腰を動かしたあと、イッたようだ。


「…キースとエッチすると、すごく幸せになれるの」

「唐突だな。」

「でも本当のことよ」

「あぁ、俺も幸せだ。だが、こうした責任はとってもらうぞ」


言って再び熱を持った男根をゆるゆると出し入れすると、イシスは緩い刺激がもどかしいのか自分から腰を振ってくる。なんと可愛らしいことだろうか。
キースはイシスの体を反転させて四つん這いにすると、腰を持って激しく打ち付けた。


「ひん!?…あ、キース、それ、それ気持ちいいっ!!ぁああっ」


そしていつか使ってみようと忍ばせてあったディルドにイシスの膣から溢れ出る二人分の愛液をなじませると、肛門をぐりぐりと刺激する。どうやら前でも後ろでも感じることのできる質らしいイシスは、もっとと言ってこちらを涙目で見上げてくる。
すぐに最大まで肥大化したイチモツで膣をこすりながら、やや細めで短いのディルドをイシスの肛門へ挿入する。すると一気に膣の方も締まりが強くなった。


「あああいいっ!きーす、きーすっ、気持ちいいの、あ、もっとぉ…」

「淫乱だな。俺のものよりこっちがいいか?」


肛門に突き刺さるディルドを緩く刺激すると、甲高い嬌声がもう一度あがる。


「ちが、違うの、それ、あると…ぁんっ、キースのがもっと、気持よくなるのぉ」


もう白目を向きそうなほどに乱れているイシスを正常位に戻すと、ディルドをもう少し押し込んでから最奥を押しはじめた。性行為に及ぶようになってから、まずは乳房とGスポットを、次いでポルチオを開発したかいがあったというものだ。これからは肛門も積極的に開発したほうが、イシスもより快楽を感じられることだろう。


「イシス、イシスっ…」

「あ、だめ、もっと、もっと欲しい!欲しい、よぉ…」

「ああ、今…出してやる。イシスもいけっ」


ポルチオを押すように揺さぶれば、イシスはまた簡単に達してびくりと震えた。そのイキっぷりがディルドのせいで増幅されているのか、締りと善がりが一段といい。その色香に釣られるようにして、キースもまた亀頭をポルチオに押し付けるその快楽を感じながら吐精した。
そのまま抱きしめるように上体を倒すと、また善がりが収まらないらしいイシスが腰を動かしている。


「気持ちいいのか?」

「う、ん。キースとえっちするのが、嬉しくって、ん…気持ちいいのが止まらなくって…」


少し照れたように言うイシスが可愛らしく思われ、キースはそっと額にキスをした。抜くぞと言えば名残惜しそうにしつつもティッシュをあてがい、こぼれないようにするイシスに、体力が続くのならば夜が明けるまで抱きたいとすら思ってしまう。


「また、キースが大丈夫な時に、抱いてくれますか?」


可愛らしくまだ情事の熱が冷めない瞳で言われ、キースは所謂賢者タイムなど存在しないかのように優しく微笑んだ。



「お前が、望むのなら…いつでも……」

「キース?」


はっっと目を覚ますと、暖かなベッドの中でイシスと抱きしめ合っていた。窓から入ってくる光を見るに、まだ本来目覚める時間よりも早いだろう。
困ったようにこちらを見るイシスが口を開いた。


「よく聞き取れなかったかれど、なにか寝言を言っていたわ」

「そ、そうか…」


互いにちゃんと身に着けている寝間着を肌で感じ取り、キースは勿体無いことをしたというような喪失感と、あんな夢を見るなんてという羞恥心で染まる顔を見られたくはないと、イシスの頭をぎゅっと抱き寄せた。




2016/09/16




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