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第二章「IDOL」


第40話「AUGUNE=BAUGAUVEN」



●アウスタティクコ=パウリガウル(AUSTATIKUCO=PAULIGAUR)
ペルシアのデーモンの階級の名称。
アウグネ=バウガウヴェン、エーメン、エサウニエン、グーベレン、
インディレン、ネルディ、ヴァイヴ―、ヴァルーヌン
以上の8体からなり、世界の八つの方位を統括するという。




●これは、古くに途絶えた1つのお伽話。

昔あるところに、炎がありました。
一人の女性が冷えた体を暖めるために炎に近づくと、
炎はその女性の心の美しさと歌声に惹かれ、恋に落ちました。

長い年月をかけて恋は愛になり、炎は悪魔と契約をし、体を手に入れました。


「貴女を、愛しているのです」

「あなたは人間ではないわ。けれどとても綺麗な瞳をしているわ」


二人はめでたく結ばれて、一人の女の子が生まれました。

母親からは宵闇のように綺麗な黒髪と、星々さえも共に歌い出す歌声を。
父親からは烈火のごとく煌めく猩々緋の瞳と、炎に属する全てを従える力を。

その美しさと能力から、娘は"悪魔"と呼ばれるようになりました。





●これは、古くに途絶えた1つの子守唄

赤い 赤い 炎が燃えるよ
ゆらり ゆらり 炎が燃えるよ

薪が無くなる その前に
暖炉の炎が消えぬ間に

そうだ 良い子は眠るんだ

青い 青い 炎が燃えるよ
じわり じわり 炎が燃えるよ

悪魔の時間が始まるよ
人の時間は終わりだよ

そうだ 良い子は眠るんだ

悪魔に食われるその前に
そうだ 良い子は眠るんだ






●これは、古くにあったかもしれない、1つの可能性のお話

「アウグネとボクは結ばれるべき運命にあるんだ」






●これは、未来にあるかもしれない、1つの可能性のお話

     「5年後も100年後も、愛を誓うよ」

「そんな穏やかな日常を、キミと共に過ごしたい」

                「どんな時も、キミに幸せの風が吹きますように…」






私は…




悪魔なんかじゃない。











第40話、終。


次回、第3章始動。








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↓↓ 以下あとがき ↓↓






2013/03/04 今昔 都子


昨年末。唐突に「シルクパレス出身って、ミステリアスで良いんじゃね?」
という思いつきでプロットを書き始めた作品でした。

もともとサイトの看板にする長編を書きたくてネタを探していたこともあり
プロットをかいてみたところ、当初の予定では
第1章:シルクパレス編(全10話)
第2章:学園編(全25話)
の構成でした。なのでここまでで35話に収める予定が軽く15話オーバーorz


ここだけの話ですが、ヒロインちゃんの声のイメージは僕だったりします。
別に藍ちゃんと相性良いとかは全くもって捏造ですが…


さて、ここからはヒロインに関する考察と解説です。
読者の方からご依頼いただきましたので、この区切りを借りて解説いたします。


●男性嫌いについて
作中でも大きなキーワードとなっています。
キーアさんは過去の男性に対するトラウマから男性が嫌いになりました。
若干治りつつある理由に関して質問がありました。
簡単にまとめると
・シャイニーのお陰(男性と"普通の"関係を持たせてくれた)
・男装のお陰("僕男だと思われてる"と思っているので安心している)
・トキヤとレン(恋心を持ってくれてるのに手を出されない安心感)
・藍(大事なパートナーの存在が心の拠り所になっているため)


●ヒロインの血筋について
●ヒロインは何故シャイニング事務所に?
こちら質問いただいた方すみませんm(_ _)m
ネタバレになるので第3章・第4章をお待ちください!



それでは、引き続き連載「悪魔の子」お楽しみください!





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