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第二章「IDOL」


第17話「両手に花ですので」



「あ、あの、私キーアくんのことが好きなんです。よかったら付き合って下さい!」

「ありがとうございます。でもすみません、僕がそれに答えてしまうと……色々まずいですから…」

「え…あ、私……いえ、聞いてくれてありがとうございます!!」


とある昼休み。
キーアの目の前から可愛らしいBクラスの女子生徒は走り去っていった。

文化祭の後、キーアは何回か告白されていた。ほんの2週間ほどの間に女子生徒から4回に男子生徒から2回もだ。最初呼び出されたとき「体育館裏でリンチにあうのでしょうか…」と呟いて来栖とレンを吹き出させたのは記憶に新しい。


「おや、キーア。また呼び出しかい?もてるねぇ」


ぼんやりとそんなことを思い出していたら、中庭へとレンが入ってきた。取り巻きの女の子たちもキーアに手を振ってくれたのでこちらも何気なく振り返すと、何故かとても喜ばれてしまって逆に申し訳なくなる。


「レン程ではありません」

「で、さっきイッチーが探していたよ。渡したい譜面があるから会いたいんだってさ、午後は早退らしいよ」

「今日の午後は事務所の先輩方が参観に来るのに…勿体ないですね…伝言、ありがとうございます。」


キーアがそのままレンとすれ違おうとした時、すっと右腕をレンに掴まれた。何かあったのだろうかと振り返ると、切ない表情をうかべた彼と視線が合う。


「ねぇ、キーアはオレの曲を作りたいと思う?」

「……そうですね、レンの声は艶があって、かつリズム感もノリの良いですから、ラテン系の曲を歌って貰いたいなとは思いますよ」

「そう…か。変なことを聞いて悪かったね、イッチーのところへ行っておいで」


キーアはそれっきりいつもの笑顔に戻ったレンを置いて、一ノ瀬が居るであろう図書室へと向かった。彼は暇があるといつも本を読んでいるし、図書室へ新しい本が入ったことを先日教えたのでそれを読みに行っているか借りに行っているか、はたまた借りてきて教室にいるだろう。
キーアの予想通り、一ノ瀬は誰も居なくなったSクラスの教室で黙々と読書をしていた。普段なら出来るだけ気配を消して彼の邪魔にならないようにするのだが、今日は存在に気づいてほしいので足音も消さずにちょっとだけ近づいた。
すると一ノ瀬がはっと顔をあげて、それでも目が合うといっきに頬を緩ませた。


「また呼び出されていたようですね」

「えぇ。嬉しいですが……色々と困りますね」

「恋愛禁止令ですか?」

「というか……女の子に告白されるのが、ですかね」

「…かといって男子に告白されるのも困るでしょう?」


一ノ瀬が栞をはさむのを待ってから隣の席に腰掛け、譜面を受け取る。早速ひらいてみると彼が前のパートナーと作っていた曲が丁寧に書き込まれていて、前パートナーであった浦部さんが実は結構な才能の持ち主であったことを知った。
改めて、退学してしまったことの勿体なさを痛感してしまい、キーアはなんだか泣きそうな気持ちになった。


「すごく、透明な曲ですね」

「…透明、ですか?」

「えぇ、綺麗な南国の海の中のような…もしくは真っ白な部屋の中空に浮いた水、朝露を載せた朝顔、台風が過ぎた後の青空、昼下がりの風に揺れるカーテン。そんな感じです」


切なげなメロディがミドルテンポで流れるその曲は、一ノ瀬のイメージによくあっていると思う。彼の普段見せている物憂げというか物静かな雰囲気と、叶わない恋の歌はよくマッチしていた。


「これを元に、一ノ瀬さんの曲を作りますか?イメージもぴったりだと思いますし、何より今まで練習していたのであれば

「いいえ、別の曲でお願いします」


キーアの提案は、一ノ瀬のきっぱりとした声に中断させられた。


「文化祭の後、屋上で歌っていたあのメロディ。あれを使うことは出来ませんか?」

「あれ、ですか?あの即興のメロディを?」

「私は、あれが好きだと思いました。…こんなに一つの旋律に心乱されるものなのかと。正直自分でも驚いているのです、あの曲に固執してしまう自分自身に。」


確かにあの時の一ノ瀬は景色のせいもあるかもしれないが、とても神秘的で神々しくて、思い出しただけでも涙が出そうなほどに素敵だった。何よりも「歌いたい」という気持ちがなければ上達しないというのがキーアの考えでもある。だったら彼が歌いたい曲を歌えるように、そして実力が伸びるようにするのが作曲家の仕事だろう。


「分かりました。あの曲で一度デモを作ってみます」

「ありがとうございます。」


キーアがそう言えば一ノ瀬もまた柔らかく笑って答える。浦部さんには申し訳ないけれど、パートナーになれて良かったと心底思わせてくれる笑顔だ。
ちょうどそこに、教室の扉がそっと開けられて日向がやってきた。相変わらず疲れた様子なのは、文化祭で退学処分になった生徒の手続に追われているからか、はたまた午後の先輩参観なるものの準備のためだろうか?


「おぉ、キーアここに居たのか…って打ち合わせ中か?」


日向はこちらに歩み寄りながら2人の手元に譜面があることを見ると、申し訳なさそうに眉をひそめた。そういう日向の手にも譜面があり、キーアが指をさすとそれを目の前に広げて見せてくれた。


「どなたかのオーディションソングですか?」

「神宮寺の曲。というか、神宮寺のものだった曲だな」

「だった、というと、レンのパートナーに何かあったのですか?」


一ノ瀬が敏感にそう聞くと、日向はさらに申し訳なさそうな顔になってしまった。


「あぁ、キーアの二人目の生徒が出てきちまった。神宮寺のパートナーが自主退学した。」

「自主退学…?」

「レンに惚れたと言うのであれば、むしろレンを退学させるべきかとも思いますがね」

「言ってやるな、一ノ瀬。あれはアイツなりのファンサービスで、お互いにそう分かっているからこその関係だ。そこに本気の感情なんか持ち込んじまったもんだから、耐えれなくなったらしい」


どうやら一ノ瀬が言ったようにレンに本気の恋をしてしまったが故の自主退学のようだ。けれど所詮生まれてから四半世紀ならぬ八半世紀程度しか生きていないのに、"本気の恋"とやらをしてしまったその子の気持ちは、キーアには理解できなかった。
キーアも誰かを好きだと思うことはある。一ノ瀬だってレンだって、来栖やAクラスの人たちや、七海に友千香。けれどどれも異性に感じるような"恋心"だとは言い切れなかった。

けれど、その「好き」という気持ちが、来栖に対するものと一ノ瀬に対するものは違う。レンに対する思いも別物で、誰か一人を助けろと言われたら藍を選んでしまうくらいには、藍への気持ちだけ大きいようにも思うし、けれどカミュは?と聞かれれば良く分からなくなる。


「おい、キーア、何悩んでやがる」


目の前で振られた手で現実に戻ってくると、日向に心配そうな顔をさせてしまっていた。慌てて何でも無いと言うと、日向はその退学した子が書いたという譜面をキーアに手渡し、レンを探しに行くといって教室を出て行ってしまった。


「レンも、君に曲を貰うことになるのですか」

「両手に花ですね。お二人のファンに殺されそうで怖いです」

「……忙しく、なりますか?」

「いいえ、実際にお仕事をするよりも大分時間に余裕はあると思います。2曲とは言っても、あと4ヶ月ちょっとありますからね。」


一ノ瀬はそれでも何だか奥歯にものが挟まったような顔のまま、HAYATOの仕事があるからと言って荷物を持つと教室を出て行ってしまった。そのうち昼休みも終わりになってキーアも自分の席に戻り、一ノ瀬の分までしっかりとノートをとった。






キーアの席は廊下側の一番後ろで、教室の中がよく見渡せる。文化祭直後はクラスメイトが大分減って驚いたが、今はもう大分見慣れてしまった。その後はコース別の授業だったために一人ポツンといつものように、作曲家コースの子たちが歩く列の最後尾を付いて行っていた。
それにしても、本当に勿体無い。浦部さんもレンのパートナーさんも。あんなに才能溢れるパートナーが居たら、他の人になんて興味無くなるんじゃないかと思う。でも恋とはそんなことで片付けられないほどに、熱く燃えるものなのだろうか?
そんなことをぼんやり考えて居ると、


ぐいっ


口元を抑えられ、膝かっくんの要領で転ばされると、幾人かの手によって担ぎ上げられ、
口にはガムテームが張られ目隠しをされた。


「むむんむむんむんむん?」

「喋るなよ、落とされたくなければな」


どこに行くんですか?と聞きたかったのだが、通じなかったようだ。聞い事の無い声の主たちは、結構なスピードでどこかへ向かい、何やら暗い場所でキーアを下ろした。
そろそろ次の授業になってしまうのだが、どうすれば良いだろう?キーアはそこまで成績を気にしなくても良いが、連れ去った主たちは成績が重要なんじゃないだろうか?

ガコンガコンと大きな音をたてて、キーアは何か台のようなものの上に立たされた。


「それじゃ、もうちょっとラッピングしてやろうぜ」

「いいな、もしくはやっちまうか?」

「キモいぞお前…」

「なんでだよ、AADのキーアって言ったら男装疑惑もあるんだぜ?」

「あぁ、確かにそれは確かめたいかもな。」

「お前ら正気かよ〜。女だったらどうすんだ?」

「事務所脅しても良いし、このままやっちまっても良いんじゃないか?」


こらまて。

キーアは流石に冷や汗が伝うのを感じた。いくらそういうお年ごろだからと言っても、許されるものと許されないものがある。別に性別がバレても、男性だと思ってたファンがちょっと減るくらいだろう。けれど体になにかされたら…
キーアは魔法で抵抗しない自信が無かった。


「そんじゃ美味しくいただきますかね〜」

「まだ女だって決まってねーじゃんかっ」


楽しげに男子生徒たちが笑い出す。キーアは目隠しのしたで、ぎゅっと目を瞑った。











「授業さんか〜ん!キーアちゃん元気にしてるかなぁ〜」

「うるせーぞ嶺二」

「いやん、ランラン怖い♪」


藍は嶺二、蘭丸、カミュの3人とともに早乙女学園の広い廊下を歩いていた。先程までCクラスの授業を参観しており、次はSクラスAクラス合同の作曲家コースの授業へ向かっている。
今日は事務所に所属している者が学園に参観して、優秀だと思った者をピックアップするという本年度初の試みが実施される、いわば「先輩参観」というものらしい。そのメンバーに選ばれたのがこの4人と、あとは他にも星野という女性アイドルも来ているそうだ。藍はちょっとだけキーアが授業をうけてるのも見たいなと思いながら、次の教室へと向かっていた。


「ん?なんだあの生徒たちは」


カミュが指差す先を見やると、数人の男子生徒が一人の生徒を横担ぎにし、どこかへ走っていく様子だった。問題はその抱えられた生徒がアイマスクをされ、口にガムテームを張られ、挙句両手両足をきっちりと縛られていたことと、


「今の、流石に平穏な空気じゃないよね…」


そう、問題は服装だ。キーアが好んできていたブランドのショートパンツに、学園指定のネクタイと男物のブレザー。男子用の制服でショーパンとニーハイなんて格好をする人物はそうそう居ないだろう。


「あれ、キーアじゃない?」


とはいえ、キーアもあんな普通の男子生徒に捕まるとは思えないのだが…。


「確かにキーアに見えるが…あの程度の愚民に捕まるか?だが…体育祭と文化祭の後には体調を崩したとも聞いている。」

「……ってアイアーイ!?走りだすの早くない!?」

「ほー、美風も相方のために怒ったりするんだな」

「ランラン何呑気に構えてるの!追うよ!」


なんてやり取りが後ろから聞こえ、一番に追いついてきたのはカミュだった。やっぱり同郷の者として、幼馴染として心配しているのだろうなと思える横顔だ。


「美風、貴様は先に行け。オレは早乙女か日向にこのことを伝える」

「分かった」


カミュが方向を変えると何をするのか悟ったらしい蘭丸が、俺も探してくると言い残して走り去った。よりによって一番頼りにならなそうな人が残ったとも思ったが、藍は一先ずキーアらしき人物を追いかける足を進めた。

キーアらしき人物を担いだ生徒たちは、階段下にある廊下からは影になったところ、そこに置いてある掃除用具入れの中にキーアを立たせた。


「うわっ!男同士の虐めって、最近はこんなに陰湿なのぉ?」

「レイジ五月蝿い」


小声でオーバーリアクションをする嶺二を睨んで黙らせると、藍はまたキーアたちの方をみやった。しっかりと見て分かったが、あれは絶対にキーアだ。ブレザーのポケットから見えているキーホルダーは、夏休みに藍がプレゼントしたもので間違いない。


「それじゃ、もうちょっとラッピングしてやろうぜ」

「いいな、もしくはやっちまうか?」


プッツーン

と、藍は回路がショートして断線したかと思った。思わず殴りこみに行きそうになるのを後ろから嶺二に抱えられてどうにか堪える。


「なんでだよ、AADのキーアって言ったら男装疑惑もあるんだぜ?」

「あぁ、確かにそれは確かめたいかもな。」


どう確かめるつもりなのか知らないが、キーアの足が微かに震えている。もともと男性嫌いだった彼女のことだ。男子生徒にこんなことされて怖くないはずがない。


「お前ら正気かよ〜。女だったらどうすんだ?」

「事務所脅しても良いし、このままやっちまっても良いんじゃないか?」


こらまて。

藍と嶺二は互いに思考がリンクしたことを認識した。自分がこれから入ろうと思っている事務所が、そんな生やさしいものだと思っているのだったら、芸能界に入ることは諦めたほうが良いだろう。


「アイアイ、あの子たちどうする?」

「クラスは…Cクラスみたいだね。別に成績も良くないクラスだし、このまま捕まえて煮るなり焼くなりシャイニング早乙女の好きにさせようか」

「アイアイ怖っ」


実際に物理的に煮たり焼いたりするよりも、早乙女にそうさせるほうが恐ろしいことは
二人共十二分に承知しているつもりだ。これ以上なにかされて、キーアが反射的に魔法を使ってしまうことも厄介だ。2人は飛び出すタイミングを見計らう。


「そんじゃ美味しくいただきますかね〜」


藍は主犯格らしき少年にポケットから取り出した輪ゴムの狙いを定めた。


「まだ女だって決まってねーじゃんかっ----うわっ!?」


輪ゴムは少年の目元に当たり、少年たちがこちらを向いたところに嶺二が駆け込み、鳩尾に思いっきり拳を付き出した。


「だ、誰だよお前ら!!」

「あっれ〜、僕のことしらない?嶺ちゃん不人気になったなぁ〜」

「レイジ、フザケてないで逃げないように捕まえておいてよ?」


藍は自分たちのペースを乱されてすっかり動けなくなっている少年たちを嶺二に任せ、キーアに駆け寄ると口のガムテームとアイマスクを外してやった。瞬間、合った彼女の瞳は感情の昂ぶりを示す猩々緋色に染まっていた。余程怖かったのだろう彼女をそっと抱きしめて、頭を撫でてやる。


「さて、僕らの可愛い後輩に酷いことしてくれたね?」

「…っ!…だって、コイツは、現役のアイドルなのに学園に入って、しかも作曲家コースとか…」

「そうだぜ、バカにしてるとしか思えねぇ!!」


一人がそういえば、他のメンバーも彼女にキツイ言葉を投げて聞かせた。


「だいたい、格好も声も女々しいんだよ!!」


その言葉が発せられた瞬間、藍の腕の中でキーアがびくりと震えた。バレたと思ったのか、それとも本当に女性なのにとショックだったのかは分からないが、藍はただひたすらに頭と背中を撫でて落ち着かせた。


「だが、女々しいのは貴様らのほうだな」

「お前ら!授業さぼって何してやがる!」


そこに、カミュと蘭丸、2人が連れてきた日向がやってきた。呼びに言ってもらったのは大正解だったようだ。


「お前らCクラスの連中か。キーアに嫉妬でもしたのか?」

「先生、俺たちはこいつがこの学園に居ることに納得が出来ません。」


主犯格であろう男子生徒が日向に言った。


「ましてや一ノ瀬や神宮寺みたいな連中とつるんで、何がしたいのか分かりません」


日向は盛大にため息をついて、男子生徒たちを一瞥すると、更にもう一度ため息をついた。確かにその気持ちは分かる。


「Sクラス以外にキーアのこと伝わってないのかよ?」

「各担任が話したはずだったんだが……近頃キーアが女子生徒に呼び出されてるのは知ってたんだが、今日だったか?佐々木のパートナーがキーアを呼び出したのは?」

「!!!」


佐々木と呼ばれた主犯格の少年はびくっと両肩をあげてみせた。


「好きな奴を取られそうになったからって、これはやっちまったら駄目だろうが」

「す、すみません」


大人しく頭をさげた佐々木に、周囲の生徒たちも揃って頭を下げた。


その後、生徒たちは日向に連れられて職員室に行くことになり、参観にきたはずだった4人は呆然と動けなくなってしまったキーアの面倒を見ることにした。4人も要らないよと藍が言ってみたものの、誰もが彼女を心配しているらしく、誰も譲らなかった。


「キーア、大丈夫?」

「うん、生きてるよ」


すっかり喋り方が女の子のそれに戻っているが、キーアの瞳はまだ猩々緋色のままで、恐怖が拭いきれていないせいだろう。


『しかし、何故あいつらに遅れをとった?セバスチャンからある程度の護身術は教わっているだろう?』

『少し、考え事をして歩いていたの。そしたら後ろから…』

『ふん、その程度で気を緩めたか』

『ごめんなさい、カミュ。心配とご迷惑をおかけしました』

『心配されたと分かっているのならよい。…また後日、オレのティータイムに付き合ってもらうがな』

『はい、ありがとう』

「だあああああお前ら日本語で会話しろ!」


蘭丸に突っ込まれて、キーアはちょっと驚いた顔を見せたが、カミュとの会話で大分元にもどったらしく、瞳の色は黒になっている。


「ま、無事で良かったんじゃない?」

「あれ〜一番心配してたのアイアイなのに〜もしかして照れてる〜?」

「う、五月蝿いよ、嶺二!黙って!」


藍は自分の頬が熱くなるのを感じて、こんな機能久々に動いたよと思いながら嶺二を睨んだ。嶺二もキーアが正常に戻ったことを見て、嬉しそうに笑っていた。

その後、キーアを連れ去った彼等は退学こそしなかったものの、卒業オーディションの結果に関わらずシャイニング事務所への所属が出来ないというペナルティを受けたらしい。その事件を聞きつけた一ノ瀬や神宮寺、女子生徒たちがボディガードのように着いてくるのだとキーアからメールが来たのはその三日後のことだった。







第17話、終。






2013/01/29 今昔都




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