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※R15くらい?


【背徳感】






大きく体が揺れた。突き上げられた衝撃で胸が揺れるのがわかる。その先端の片方はロキにしゃぶられていて、楽しげに舌を這わせる彼の厭らしい笑顔に下腹部がぎゅっと疼いた。
早苗が人間として暮らしていた時に読んだ神話では、ロキにはきちんとした妻が居て子が居た。ところが今のところその妻であるはずの女神たちの名前はまったく聞いたことはなく、そろそろ自分の読んだ北欧神話の内容が覚え間違いだったのだろうかと思うくらいだ。


「考え事、禁止」


言って舐め上げられた首筋に、ちゅーっと音を立てて吸い付いたロキはまた繋がったままの体を揺さぶった。


「ゃ…ちょっと……ロキ、…あんっ……待っ…て」

「だぁーめ、待てない」


ぐっと奥に押し込まれると同時、皮膚の引きつりで核が刺激されたのか早苗のそこはぐっとロキを締め付けて早く欲しいと強請った。それに応じるように耳元に寄せられたロキの口から甘ったるい声が聞こえると、早苗は中に吐出されたのを感じる。
ロキは早苗の唇を吸い上げると、厭らしい音を立てて互いの唾液を混ぜ合った。それから綺麗な色の瞳でまっすぐこちらを見つめてくる。


「ね、何考えてたの?オレのこと?」

「そうとも言える」

「…教えて」

「………シギュンとアングルボザって神様、知ってる?」


ロキは一瞬記憶をあさったようだが、すぐに知らないと答えた。本当に知らないのか知らない振りをしようとしているのかは分からないが、早苗はそうとだけ答えるとロキの首に腕を回して引き寄せると、ぎゅっと抱きついた。
気に食わないらしいロキがねえと呼びかけてくるが、内心はそれどころではなかった。今までにハグもキスも何度もしてきた。けれどこういった所謂肌を重ねるといった行為は始めてで、本当の神話を知っているからこそ、それをねじ曲げてしまっているのだろうかという背徳感が酷く襲ってくる。
ロキは本来であればアングルボザとの間に3人の、シギュンとの間に2人の子供をもうけなければならない。そうしなければ神話が正しく進まないのだ。


「ねぇ、その2人が何なの?」

「なんでもない…」

「嘘」


また既に固くなっているロキ自身がぐっと奥に押し込まれた。思わずあげてしまった嬌声に、ロキが満足気に微笑んだのが涙で潤んだ視界でも見える。早苗が泣いていても笑っていても、それがロキによってもたらされたものなら喜ぶのだから、相当末期症状だと思う。


「ねぇ、その2人誰なの?」


不満気なロキの背中に手を回して愛撫しながら、早苗は観念して答えた。


「私が居た世界で伝わってた北欧神話だと、ロキの奥さんが2人いて…それがさっきのシギュンとアングルボザなの。」

「へぇ〜、ヤキモチ?」

「…そうなのかな?ただ、シギュンとは2人、アングルボザとは3人子供作っててね、ロキの子供たちは神話の中でも重要だから、生まれないと困るのかなって思ったの。…私には、純血の神様は産めないから」

「…やっぱりヤキモチじゃん。シャナってば本当、オレのこと大好きなんだから」


背中をやわく撫でる程に硬さを増していったものが、また出入りを始める。もうこれ以上我慢は出来ないと言わんばかりにキスをされ、そして下半身がいやというほどぶつかり合う。
早苗もただロキの背から尻を優しく撫でながら、ただ与えられる快感にあえぐしか出来なくなった。ロキについてこの世界に来て正解だっと、この行為だけで思わされてしまうのだから、流石トリックスターだ。人々の恐れと呼ばれたのも頷ける。
撫でるだけでは足りないようなきがして下半身に意識的に力をいれれば、うっと小さくロキが呻いてくれて、その艶っぽい低い声に早苗は顔を赤くした。


「随分と厭らしいお遊び、知ってるね」

「嫌だった?」

「大歓迎」


楽しげに笑ったロキは一旦自分を抜き去ると、竿の部分で早苗の核をこするようにしはじめ、早苗は腰を浮かせた。


「ちょっ、ぁ…」

「はーい、これも禁止」


声を抑えたくて噛み付いた自分の指先をロキに取り上げられて、ついてしまった噛み跡はロキによって丁寧に舐められていく。その感覚も気持ちよくてもどかしくなり、早苗は無意識に動いてしまう腰でロキの先端をくわえ込もうと動いた。
簡単に気づかれてしまったその行動に、今度はロキからそこに自身を入れられ、また盛大に嬌声があがった。もう自分でもコントロール出来ない声に、ロキは嬉しそうに何度も出し入れを繰り返し、そしてまた早苗がきつく締め付けた後にどっと暖かいものを中で吐き出した。


「子供、全部で5人だっけ?」

「え…?」

「シャナが全員産んでくれれば良いんじゃない?」


サッと血の気が引くようなことを言われて唖然としていると、ロキは嬉しそうにまた早苗の全身を舐めてキスをして愛撫を始めた。
あぁこれはしばらく開放してもらえないなと、早苗は心の中で呆れと喜びからくるため息をついた。











2013/12/20 執筆
2014/06/04 掲載
そのあたりどうなるんですかね?
北欧神話ではイドゥンの林檎があれば神々が長生き出来る設定なんですが、それ食べたら人間も長生きになるんですかね…バルドルもロキもトールも、ギリシャ組やアヌビスも妻が居る男神なので、神あその続編はどんなストーリーなのか凄く気になります。




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