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※ぬるい裏

加州清光は自分の腹の上で腰を揺する主に、己の根をより固くした。好いてくれていることは気づいていたが、愛されているかは分からない。などと言っていた昨日までの自分を殴ってやりたい。
審神者であり主である早苗がはじめて加州清光という付喪神を呼び出したのは、既にはるか昔の話だ。幼かった早苗が偶然出会った打刀とクナイ付喪神を呼び出してしまったが故に、今では政府に目をつけられて審神者として動いている。
加州が下からぐっと腰で突けば、早苗は可愛らしく声をあげて震え、快感に耐えかねたのか加州の胸元へと倒れてきた。息を切らせてあえぐ姿が愛らしくて、加州はそっと早苗の頭を撫でてやった。
「辛い?」
「平気。大丈夫。」
審神者と刀剣の付喪神が恋仲になることはよくあることらしく、早苗の友人だという審神者は小狐丸に付き纏われて嬉しそうな顔をしているのを見たことがある。どうやらその友人と小狐丸も恋仲にあるようだ。彼らがこんな風に夜を共にしているかどうかは分からないが、女性の審神者たちの中に「彼らとの間に子供は作れない」だなんて噂が流れるということは、それだけ他の恋する審神者たちが苦悩しているということだろう。
かくいう早苗も、はじめに呼び出した加州と長時間過ごすうちに自然と恋仲になったものの、このような交わりは嫌がっていた。怖いのだと。身の純潔を保っているわけではないが、この歴史改変に関することが終わった時に別れるのが辛くなるからと。
「最初はこういうの嫌がってたのに、今じゃノリが良いじゃん」
「だって、寂しいから」
付喪神に性別なんて関係無いだろうと早苗に言ったことがあったが、日本の神様というのは男神女神がはっきりしているものも多い。かくいう加州も男性の体と精神を持ち合わせていると気づいたのは、恋人である早苗に欲情した瞬間だった。
抱きしめていただけだった早苗を押し倒し、むりに口吸いしてしまったときには、その衝動の大きさと抗えないほどの瞬発性に驚いたものだ。
「大好きなのに。私と加州は子供を作れない。」
「分からないじゃん。人間同士より確立が低いだけかも」
「そうだと、嬉しい…」
泣きそうな顔で口付けを求めてくる早苗が愛らしく、口吸いしながらまた男根が膨張したのが分かった。腹の上にいた早苗がくぐもった声をあげたので、名残惜しく思いながら口を離すと早苗を布団の上に押し倒して腰を動かした。
はじめての頃よりもだいぶ行為に慣れたためなのか、子宮が降りてきてだいぶ中が浅くなっている。奥を突く度に嬌声が上がり、耳に響く高くもやわらかな声がより興奮する。
「っ…んあ、かしゅう…」
「どしたの?」
「もっと。中が良い」
「そうだね、そうしよう。俺もそのほうが良い」
可愛らしいオネダリに答えて、加州は吐き出しそうになると深く腰を打ち付けた。きっと他の審神者たちが気づいたように、人間と神とでは子供は成せないのかもしれない。けれどきっと、もしかしたら。
そんな淡い期待を込めて、早苗が少しでも幸せになれますようにと願いを込めて。出来るならばその幸せの中に自分が含まれていることを願って、加州は早苗をぎゅっと抱きしめた。

2015/03/05 今昔




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