初夏・壱
梅雨も明けるか明けないか
そんな蒸し暑い日が続く中
三蔵一行は西へと旅をしている途中に足止めをされていた
旅の道中にジープが熱を出し
途中で白竜へと変身してしまい
5人は森を走行中に放り出されてしまった
ジープを介抱する為に近場にあった湖畔の近場にテントを張り
休養していたのだが
暑さの為に元気のある5人も
グッタリと参っていた
「う〜…あちぃ…」
「暑いって言うな
バカ猿…喋るのも面倒くせェ」
「バカ猿言うなっ!
エロ河童!」
「も〜…2人静かにしてよ…」
暑さで言葉を発するのも嫌になる程の太陽の照りつけに
三蔵も八戒も口を噤んだまま
「あーったくっ!
暑くてやってられっか!」
悟浄はバサリと上着を脱ぎ捨てた
「暑さで気が触れたか」
「女もいるんだから気を使って欲しいんだけど…」
「惷香ちゃん
俺は気を使って脱いだんだぜ?
分かる?この筋肉美
見たいだろうってな…」
スッパーン!!
「気持ち悪りぃモン見せてんじゃねーよ!」
三蔵のハリセンが悟浄の頭に降った
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