夢現・参
だが俺は死ぬ事もなく
ただ毎日が過ぎた
光さえ届かない
薄暗い地下牢で…
ある日
『出ろ』
と、地下牢の扉が開いた
俺は足に付いた枷だけを外され
手枷を付けたまま地下牢を出た
監視の奴らに連れられ
付いた先には【天帝】
と呼ばれる人物が玉座に座り
俺を見下した
そこで俺は【天帝】に自由を
与えられた――――
だが、この自由は偽物だと気付いたのは
しばらく後の事だった――
【天帝】が自由を与える変わりに俺に下した事
闘神太子となる事――俺に拒否する事も許されず
俺は
闘神焔太子
と生まれ変わった
.
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