王様げぃむ/2


「…で
どうやるんだ」


「三蔵
案外乗り気ですね。」


「言い出したら聞かねえだろうが。」









そらそうだ。

惷香は決めた事は有言実行。
言い出したら頑固で止める事なんて皆無だ。





そんな当人は何かをパキッと小気味な音を立てたり、何かを書いては
たまに くくっ…と笑う。





不気味だ。






だが誰もが口には出さず
惷香が作業を終えるのを黙って見ていた。








「…………え?何?
何見てんの?」









我に帰った惷香が振り返り、4人に問う。









「…お前さぁ…
こんなおかしな子だったんだっけ?」


「はッ?!」


「余程その"王様ゲーム"と言うのが楽しみのようですね。」


「な…なんぞ」


「笑ってだぞ!
ってか、どんな遊びなんだよ。
それ何?」


「ふふふ…
よくぞ聞いてくれたねワトソンくん!」


「誰だよ。」


「放っておけ。」


「まずこの割り箸を皆一斉に引きます!」








ズイッ!と出された紙コップに入った割り箸

惷香は どや顔だ。








「これに数字と王様と書かれているのだよ!」


「何キャラだよ。」


「触れるな。」


「スルーですね。」


「そして王様を引いた人が数字の人に何でも、何でも命令が出来る画期的且、素晴らしいゲームです!」








力説する惷香。
無駄なポーズに効果音が聞こえて来そうなくらい意気揚々。




そんな惷香を4人はポカーンと見ていた。








「いい?
1番が土下座しろってのでもいいし、2番が4番の肩を揉むなど
多種多様!
王様の命令は絶対!
拒否権無しのゲームです」


「なんだと?」


「おい生臭坊主
平伏す時が来たなァ」


「なぁなぁ食い物も有りだよな?!」


「食わせろ
は無しですよ?悟空」


「さぁ始めるよー!」








第1回
三蔵一行 王様ゲーム開幕






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