八拾弐
一瞬の出来事
涙を沢山流し
倒れ込んだ小さな身体…
血が赤く赤く床に広がった
「…な…なん…
んで…?」
金閣は涙ながらに血を溢れさせ
手を空に差し伸べる
「喋るなバカ!!
くそっ
何が一体…?!」
「ど…して
神様…」
森がざわめいた――
「何でかって?
いらなくなったからだよ」
「な…」
「その法衣…
まさか」
【三蔵法師】だと?
彼はフワリと立ち上がり無邪気に言う
「あはは
当たりだけどハズレ
そこの君も
三蔵法師?
でも一緒にされたくないんだよね」
彼はフワリと三蔵に近寄り自信満々に三蔵に言う
「ごめんね?
僕
君より強いからさ」
「それが
どうした」
三蔵は彼に向かい銃を撃つ
静かな森の中で銃声が木霊する
ガウン ガウンッ
「ははっ
残念でした」
彼は三蔵の目の前にいたのが一瞬で背後でクスッと笑う
「ね
だって僕【神様】だから?」
「何なの…あの人」
「ってめぇ!
何なんだよ一体!」
「…どけ悟空」
「悟浄!?
だってこいつ…
!!」
悟浄は金閣を撫で
目を瞑らせ静かに怒りを露わにする
「何
人殺しなんざさせてんだよ」
「ヒミツ☆」
その回答に悟浄は一瞬にして武器を振り上げ
神様の身体を引き裂いた
しかし神様の身体は幻術で数珠に変わり足元に散らばった
森の中には笑い声だけが響いた
.
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