百七拾参
大きな岩山に激突し
岩山を粉砕する程の衝撃で
悟空はグッタリと倒れ込んだ
崩れた岩山の中から焔は悟空の胸倉を掴み
岩に押し付ける
「ぐあっ！！」
悟空は再び背中に走る痛みで
顔を歪める
「まだだ…
まだ死ぬんじゃない孫悟空
楽しみはこれからだ」
不適な笑みを浮かべ
焔はグッタリと岩に寄りかかる悟空の頬や腹部に
拳や膝を沈める
「ぐあっ！くっ…！」
悲痛な声を上げる悟空を見て
焔は高笑いをする
「悟空…っ！」
「おいっ
ありゃ一方的過ぎやしねぇか」
「あれが…闘神太子の本当の力って訳ですね…」
「いや 違うな」
床に倒れる悟空の上に馬乗りになり焔は休む事なく
拳を振り上げる
「ふはははははっ！
楽しいなぁ孫悟空
楽しいなぁ！」
だが突然焔の動きが止まり
焔は胸を抱えて苦しみ出した
「ぐっ……！！」
「ッつ！
焔…お前っ…！」
焔は悟空と距離を置くかの様に
悟空を遠くへと殴り飛ばした
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