百六拾九


三蔵がハッと振り返る








「惷香!?
チッ!焔…!」









焔と惷香の姿がない








「のんびりしている暇はねぇ」








悟空の蹴りを飛び避けて
三蔵は賺さず手を悟空の額に当てる
















カッ――――…








悟空の額に金鈷が嵌められ

悟空はガクンと三蔵の腕の中に倒れた






























その同時刻

眼帯を外した是音はニヤリと笑った









「さぁ…やろうぜ」








眼帯を外した是音の全身からは

皆も肌で感じる程強い妖気を帯びていた








「くっ…これ程とは…!」


「立っているだけでも感じる強さだなんて…!」


「李厘ちゃんでも分かるよ!
アイツの強さ…!」








独角児と八百鼡が是音に飛びかかるが
絶対的な力に太刀打ちする事は出来ず


床に身体を沈めた



八戒は紫鴛との戦いでの負傷を押しながらも

是音に立ち向かった








「っだー!
無茶すンじゃねェってーの!」








悟浄は八戒を制止しながら
隙を窺っていた




「くくくっ…
そんなんじゃ俺にゃ勝てねぇぜ
俺は神を捨ててやるぜ!」








更に力を放出する是音に
全身でビリビリと感じる力に

悟浄も八戒も李厘も後退りをし

冷や汗が脇を伝うのを感じた






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