百六拾参


「がっ…はぁ!」









壁に全身を打ち付けた焔は
苦痛に顔を歪ませた








「そうか…そうか孫悟空…
貴様はそうだったんだな…
ならば見せてみろ!
貴様の力をッ!」









焔の言葉に斉天大聖となった悟空はニヤリと笑い

焔を攻撃した時に着いた焔の返り血をペロリと舐めた


ニタリと笑う悟空は地面を蹴り
ガタガタと震える惷香へと飛びかかった








ガウン―――…!!








三蔵の銃声が鳴り響いた








「いつまでも調子に乗ってんじゃねぇぞ
このクソ野郎!」


「こいつは…またあの孫悟空だと言うのか…?!」








紅孩児は以前
斉天大聖となった悟空に惨敗を記した事を思い出し

ゾクリと背筋に冷たい汗が流れたのを感じた








「逃げるなら今の内だ
来るぞ!」









三蔵の銃声で悟空の標的は三蔵へと切り替わり
悟空は手を振り上げ殴り掛かって来た








「チィッ――…!」


「はぁッ!」









2人はジャンプをして難を逃れたのだが 三蔵は銃をカシャリと手放してしまった








「くそっ!!」









再びニヤリと笑う悟空は紅孩児の腕に飛び付いた








「くっ…!!」


「逃げても構わん…」


「ふざけるな!
貴様にプライドを見せるまで
俺は負ける訳がない!」








焔の言葉に紅孩児は噛み付く



紅孩児は周りを手探りをすると








カシャリ――…









三蔵の銃が指先に当たる


紅孩児は迷わず銃を拾い上げ

引き金を引いた









ガウン――――…!!






.


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