百六拾


「そりゃ逃げようとすれば追い掛けて来るが
真正面から見ればただの古い記憶だ
恐れる事は何もねぇ」


「独角児…」


「俺は確かにコイツを手に掛けたが俺はその事実から逃げねぇ!
てめぇもしっかり見て見極めやがれ!」


「どいつもこいつも…
うぜぇんだよ!!」








悟浄は錫杖を奪うと
母親の幻影を消し去った








「俺の母さんは…もっと美人だったんだよ…」
























悟空を連れ出した焔は
悟空を御坊陣の中心に寝かせた








「さぁ 新天地の幕開けだ…」








焔は悟空の金鈷を取り去った








「さぁ 孫悟空
貴様のその力で新天地を作り上げるのだ!」








ビクン――――









「ぐあ…ぐぁぁぁぁぁぁっ!」









悟空の髪や爪は伸び牙が生える



部屋のあちこちの柱を崩す程の力が御坊星を取り巻き始めた








「そうだ!
その調子で…うぐっ…!」








焔はまた胸を掴みガクリと膝を付いた





























「貴様どういうつもりだ
どけ」


「ふざけるな
コイツは俺の獲物だ」








三蔵の前に紅孩児が立ちふさがり紅孩児は是音を挑発する仕草をする








「李厘ちゃんも行っくぞー!」








李厘は紫鴛に飛びかかり
紅孩児は是音に召還した炎を浴びせた









「お前らと戦う前にこっちが先なんでな」








ガシャン――…









是音は三蔵に銃口を向ける









引き金を引く瞬間に悟浄の錫杖が是音の銃を弾き飛ばした





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