百五拾八



「悟浄…悟浄…」










ゆっくりと宙を浮き
悟浄の母親は悟浄に近寄り

爪を立てた









「悟浄!幻影です!」


「分かってるっ…!
母さんはあの時…」








悟浄は母親が悟浄を襲った日の事
母親が死んだ時の事を思い出していた








カッと目を見開き
錫杖を振り上げる









「うぜぇんだよ!!
幻の分際でっ!」









倒れた母親からあの日
悟浄が渡した赤い花が広がった








「なっ―――!!?」








あの日の事が鮮明に思い出され

悟浄は錫杖を落とし
頭を抱えた





母親の幻影は錫杖で悟浄を殴る









「辞めて…辞めてよ…
辞めてよ母さんっ!!」








悟浄の声と錫杖で叩く音だけが響き渡った


























ガウン ガウン!!




三蔵は焔に向かい銃を撃つ








「何度も無駄だと言っているだろう」









だが三蔵が狙ったのは焔の横にある柱









ガラガラ…









焔に向かい崩れ落ちるが


サラリと避ける









「油断も隙もあったものじゃないな」









ジープが隙を見て飛びかかるが
壁に打ちのめされた








「ジープ!!」


「貴様もだっ!」









三蔵は壁に押し付けられ
手足には壁に付ける枷が嵌められた









「三蔵っ!!」


「おっとお前の相手はこっちだよ」









是音の銃と紫鴛の鞭で動きを封じ焔の攻撃で



悟空は倒れた









「3人掛かりでやっとかよ」


「前より強くなっています」


「ふ…
後は任せた」







焔は悟空を抱え姿を消した





.

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