百五拾参


「八戒!
このまま突っ込め!!」


「最初っからそのつもりです!」


「いっけぇぇぇ!!」


「おーおー派手だねェ
ま、嫌いじゃないけど!」


「行きますよ!ジープ!」


「キュ〜!」









ジープごと
塔のドアをぶち破き入った










ドッゴ――……!!










エンジンを止め
周りを見渡す









「静か…ですね」


「罠…か?」


「関係ねぇな
罠だろうが何だろうが…」


「行くしかありませんね」


「そーゆー事ッ!!」









ピクリ









「早速お出ましか」


「でもこの気配
焔達じゃねェ」









真っ暗の中遠くで何人かの気配を感じた








「待っていたぞ
玄奘三蔵!」


「待ち合わせた覚えはねぇな」








現れたのは焔の手下の1人








「そこをどけ
用があるのは貴様じゃない」


「どかぬ と言ったら?」


「湧いてんじゃねーぞ!
この雑魚がッ!!」





















焔は謁見の間の床に描かれた方陣で魔天経文を広げた









「孫悟空…
ヤツは唯一無二の存在
新天地創造には…ヤツが必要
ヤツは必ずここまで来る」








ニヤリと微笑んだ









「この御坊星に必要な物
魔天経文と聖天経文…
足りない部分は俺と是音
紫鴛の命で補う…」








御坊星と言う名の魔法陣に3人が立つと
3人には御坊星から湧き上がる力が生まれた








「そしてこの中央に孫悟空を置けば天地開明する…
今の腐った世の中を塗り替えられるッ!
後は孫悟空…貴様だけだ」








その頃
天界でも焔の思惑が発覚し

大騒ぎになっていた



「観世音菩薩様っ!
地上が大変な事にっ!」


「わーってるよ
シナリオは既に出来上がっているんだ
今更騒いで変わんねーんだよ」


「観世音菩薩様〜!」


「アイツらに任せとけばいいんだよ
分かるだろうが」












焔を闘神にした時から


こうなるって決まってたんだよ



そうだろう? 金禪童子…









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