百四拾五


夜が開け
空が曙色に染まり出した頃

町から出た先の岩だらけの丘で
互いに向かい合っていた








「答えを
聞かせて貰おう」


「地獄へ堕ちろクソ野郎」


「ふっ…
それが答えか…」









互いに距離を保ち
朝日を右手に8人は向かい合う








「分かってンだろーな」


「彼らの目的は経文です
惷香をムリヤリって事はないとして…」


「分かってるって!
やられる前にやりゃーいいんだろっ?」


「あははっ
早い話がそーゆー事です」


「結局いつもこーなんだよな」


「なる様になる…か
惷香
お前は少し離れてろ
今回ばかりは戦いに参加するな」


「う…うん」


「なーに
心配する事じゃねぇって」


「そうですよ」


「負けねェからさっ!」








3人の自信が惷香に安堵感を齎す


三蔵は惷香の頭にポンッと手を置いた








「信じてろ」


「はい」









惷香は三蔵の横顔に
にこりと微笑んだ









「作戦会議は終わったかぁ?」


「ああ」


「ならばそろそろ初めませんか」








岩場に両足を広げて座っていた
焔がスッと立ち上がった








「ならば戦闘開始だ」








チラリと焔は惷香を見ると
クッと微笑んだ







.

[ 163/201 ]

[*prev] [next#]
[目次]
[栞挟]
書物一覧に戻る



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -