百参拾七



金禪の記憶はあるが 何故か彼
焔の事は覚えていない…



もしかしたら人違い?


しかし 金禪だけじゃない
捲簾や天蓬まで知っていた…



一体彼は何なの?



何をしようと企んでいると言うのだろう…




考えれば考える程
混乱して来て…




そんな惷香を現実に意識を戻したのは八戒が

「惷香
竿掛かってますよ」

の1言だった


ハッとして 置きっ放しの釣り竿を握りしめグイッと手繰り寄せる

魚は太陽の光でキラキラと輝いて見えた


「これは大きなマスですねぇ」

「やるじゃねぇか」



川下から悟浄と悟空もびしょ濡れで戻って来た


「魚釣れたよ!」

「俺のが大量だぜ?」



軽く震えながら2人は魚の入った籠を自慢そうに持ち上げる



八戒は火を焚き
魚を焼きながら2人は暖を取る



5人はすぐさま無言になる


焔に出会い 惷香を奪うと言われてからと言うもの


惷香はどことなく上の空で
三蔵は不機嫌極まりない

八戒や悟浄は空気を読んで口をつむぎ
悟空は早く強くなりたいとばかり考えていた
















それでも神様の配下は次々とやって来ては
三蔵一行に戦いを挑む


「神様 妖怪と
交互に来てモテモテですね
僕たち」

「モテている内が華だろ?」

「おっしゃー!
やってやろーじゃん!」

「うるせェ!
バカ猿っ!」

「ほら よそ見は危ないってば」


三蔵は妖怪に銃口を定める












ガウ―…ン









「邪魔してンじゃねーぞ
このクソ野郎!」







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