百弐拾四


「だがこの程度ではまだ俺の望みを叶える事は出来ない」








焔は悟空に背を向け 離れる様に歩き出した








「な、何だよ…」


「どうゆう意味…でしょう?」


「さぁな
いつかは分かるだろうよ」








八戒の言葉に是音はニヤリと笑った


その時再びトラックが何台も現れた


何百もの妖怪を乗せたトラック毎
焔は一瞬にして消し去った…








「あれだけの妖怪を一瞬で…」


「消し去りやがった…」








八戒と悟浄の驚きの声に重なる様に焔は声を上げる








「是音 紫鴛」


「はい」


「行くぞ」


「あぁっ!?」


「今日の所は引く!」


「――ふん」


「はい 分かりました」








先に進む焔と紫鴛の後に
是音は悟浄と八戒に








「またな」









と手を上げる









「おい 待てよ」


「あ?」


「火 貸せや」


「ふんっ やるよ
神様からのプレゼントだ
大事にしろよ?」









悟浄は是音からライターを借り
タバコに火を着けた


悟浄は是音にライターを返し







「いらね」









とニヤリと笑った









「じゃーな」









と1言言うと3人はヒュンと姿を消した


消える前 焔は惷香を見てニコリと笑った…









再び西に向かう三蔵一行を
焔と是音 紫鴛は崖の上から見下ろしていた








「見逃して良かったのかよ」


「いいんですよ
先にもう1つを手に入れる
ですね?」


「とりあえずはな…
だが 魔天経文と金禪
あの無限の力…
そして惷香は必ず手に入れる」







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