百弐拾


「団体様ご一行ですね」








妖怪達は息を上げながら三蔵一行に立ちふさがる








「何だ今日はバーゲンかぁ?」


「やれやれ…ですね」


「面倒くせぇ」


「さっきのは取られたから
今回こそ運動ッ!」


「それにしても随分とあの車
ボロボロなのね…」







妖怪達が乗って来たであろうトラックは
走れる状況ではない程ボロボロになっていた








「粗方途中事故って押して来たんでしょうね」








八戒はケラケラ笑いながら龍の姿のジープを抱く


4、50人はいるであろう妖怪を
5人で相手をするのは多少ながら骨が折れる


ウンザリしながら臨戦態勢を取った瞬間
後ろの酒場から機関銃の音が鳴り響いて来た






ダダダダダダダダッ――








「ぎゃぁぁぁぁっ!!」








店の前で大人数の妖怪達も一斉に三蔵一行に飛びかかった瞬間



夜の空に太陽が瞬いた…








「な…に!?」









光を浴びた妖怪達は一瞬にして形も残らず消え去った――









空には1着の衣がフワリと浮いた






光と共に衣が地面に着いた時








「この日を待っていたぞ…
ようやく逢えたな金禪
そして夕惷…」








光が消え
現れた姿に一同は言葉を呑む


両手首には手枷
黒い髪に
額にはチャクラ
首には数珠


そして右目だけ金晴眼――



彼は淡々と言葉を繋ぐ





.

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