百拾九


2人は無言でカウンターに座ると隻眼の男は








「一番強いの」









とポツリ呟き
隣の優男は









「烏龍茶」









と注文をした

店内でトラブってる最中
突然の来客には全員無言になる

しかし悟浄は隻眼の男に近寄り








「わり
ライター貸してくンね?」








と沈黙を破った


ライターを借りるとその場でタバコに火を着け
煙をフゥと吐き出す








「さぁて食後の一服も終わったし行くかぁ」









と店を出ようとするが
店員だけでなく客全てが三蔵一行の前に立ちふさがった








「ったく
グルだったか」


「の 様ですねぇ」


「面倒くせぇ」


「いいじゃん!
食後の運動ッ!」


「私は見てるよ
食後急に動いたら出ちゃう」


「舐めやがって!
ここで命を頂いてやるっ!」








ガタン








カウンターに座る隻眼の男が立ち上がった








「この店はぼったくりか?
あぁっ!?
飯を命で払えなんざぁ
ぼったくりもいい所だ」


「何だテメェは!
関係ねぇだろ!」










店員は隻眼の男に刃向かう








「関係あるだろうがよぉ
俺達ァ客だぜ?」









隻眼の男はグラスをドンッとカウンターテーブルに置き
立ち上がった








「俺だって気に喰わねェんだ
妖怪くせぇのはな!」


「テメェら
何者だっ!!」


「ふっ…
神様 だよ」









そう言うと店内にいた男達は一斉に隻眼の男に飛びかかるものの
足元に平伏してしまった


烏龍茶を飲む優男も両手に鞭を携え
妖怪に変貌した男達を一瞬で切り刻んだ


三蔵はその様子を見て








「行くぞ」









と 店から出た

しかし店の前には4、50人程の妖怪が待ち構えていた





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